建築家・設計事務所/建築家住宅の実例

渓谷のような吹抜けがつくる快適空間[Gray ravine](4ページ目)

4人家族が暮らす敷地26坪のグレーの2階建て。外部に閉じた印象とはうらはらに、家の中央を東西に走る渓谷のようなダイナミックな吹抜けが生活に活気を生んでいます。

執筆者:川畑 博哉

南側にバスルームと書斎


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浴室
洗面所からバスルームを見通す。壁面とバスタブの立ち上がりはボーダータイルでシックな印象の仕上げに。
浴室
床は濃いグレーの30cm角のサーモタイル。造り付けの台の上に陶器の洗面器が置かれている。
書斎
2階の子供室から吹抜けの上部を見る。カーブする壁の内側には腰の高さに本棚が造り付けになっている。廊下の奥は寝室。南側の壁には書斎とロフトの開口が設けられている。2階の床は全てアカシアのフローリング。
ロフト
左右の壁が本棚で占められた2階の書斎。ロフトに上がるタラップは踏み違い式の建築家のオリジナルデザイン。
ロフト
グレーチングの床が階下に光を通すロフト。奥は収納として使う。


1階の南側は洗面とトイレとバスルームがひとつになった細長い空間です。壁は細いボーダータイル、床は外のアプローチと同じ濃いグレーの角タイルという清潔感のあるシックな仕上がりになっています。バスルームは中庭に向けて天井一杯の窓を設けているので、開け放てば露天風呂のような感覚を満喫できるのです。
2階の南側は書斎。本棚が壁面いっぱいに造り付けになっていて、家族の本がぎっしり詰まった様はまるで図書室の趣です。上部は天井の高さを活かしてグレーチングを敷いたロフト空間になっていて、主に収納として使われています。
家に帰るとY家の幼い兄弟は吹抜けの階段を行ったり来たりして動き回っています。内部に渓谷をもったこの小さくても豊かな空間は、これからも夫婦の日常と元気な兄弟の成長を見守ってゆくことでしょう。

[Gray ravine]
所在地: 東京都目黒区
構造・規模: 木造 地上2階
竣工年月: 2015年3月
敷地面積: 79.40m2
建築面積: 47.15m2
延床面積: 87.46m2
設計・監理: 廣部剛司建築設計事務所/廣部剛
構造設計: エスフォルム/大内 彰


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