知らない人ともLINEでつながる若者たち
10代のLINEの使い方は他の年代と大きく異なっている(写真はイメージです)
大人世代は、LINEは家族や親友など、ごく親しい間柄の人とのみつながる傾向にあります。LINEは元々電話番号を知り合っている同士でつながるサービスのため、ある意味当然です。
一方、若者世代は必ずしもそうではありません。先程の調査を見ても、2割りが相手のことをよくわからない時にLINEでつながると答えています。知らない人とはLINEでつながらない大人世代とは、まったく違った使い方をしているのです。
若者世代は、たとえクラスメイト同士でも、お互いにメールアドレスや電話番号を知りません。「LINEはいざという時はブロックすればいいから楽」なため、会ったばかりの人にも教えやすいのだそうです。一方、「LINEしか連絡先を知らないため、ブロックされたら連絡手段がない」というデメリットもあります。
10代の利用を見ていると、Twitterで共通の趣味でつながった見知らぬユーザー同士が、「話が盛り上がったので続きはLINEグループで」というケースもよく見られます。Twitterで「LINEで絡んでくれる人募集」と不特定多数に向けて友達募集をかけている10代ユーザーも見かけます。大人世代とは、LINEにおけるつながりの濃さが違うことが実感できるでしょう。
ブロック大会、友達確認……独特の使い方
グループトーク(グルチャ)や個別チャット(こちゃ)もしますが、10代はタイムラインの利用も多いのが特徴です。
たとえば、「ブロック大会」や「友達確認」が人気です。「ブロック大会」とは、「この投稿を見たら必ずスタンプを押して。押さない人はブロックする」というもの。「友達確認」は、「見たら必ずスタンプを押してね」というもので、ブロック大会よりもやわらかい印象ですが求めることは同じです。特に10代には定期的に実施している子がいます。
そのような行為の裏には、かまってほしい、自分が中心でいたいという思いがあります。しかしそれだけではなく、LINEではブロックされたかどうか確実に確かめる手段がないため、自分がブロックされていないか確認するために実施している面があるようです。
「私はどんな人だと思う? 面白い→笑顔スタンプ 大好き→目がハートスタンプ バカ→泣き顔スタンプ……」「どんな人が好き? 面白い人→笑顔スタンプ スポーツが得意→グッドスタンプ イケメン→目がハートスタンプ……」などとスタンプで質問やアンケートを取る行為も頻繁に見られます。「先着◯名に~します。1番目→なんでも言うことを聞きます 2番目→好きな人を教えます……」などと宣言し、先着順に宣言したとおりのことをする遊びもよくやります。
その他、「◯名にこの投稿をシェアしないと~になるよ!」などと、チェーンメールを回すこともよくあります。「見た人は絶対に~すること!」などと強制的に何かをさせる「バトン」もよく行われます。
若者世代はLINEを非常に頻繁に使っています。中には依存状態となる子もいます。彼らの中では「既読スルー」「未読スルー」が嫌われる行為であり、“即返”が求められること。同時に、主にコミュニケーションで使われ、トークのやり取りが非常に多くなるためです。保護者世代は、子供たちのLINEの使い方に注意を払っておくといいかもしれません。