配偶者控除は社会の実情に合わなくなっている!

配偶者控除は存続するけれど、税金の負担はどうあるべきか考えよう。

配偶者控除は存続するけど、税金の負担はどうあるべきか考えよう。

配偶者控除は、妻の年収が150万円以下なら、夫の課税所得から38万円を差し引いて税負担を軽減するしくみです。50代のパート主婦のなかには、配偶者控除を意識して就労調整をしている人がいるのでは? 配偶者控除が受けられなくなると、夫の手取り収入が減るからです。

配偶者控除は、毎年の税制改正でよく議題に上ります。2016年も議論が持ち上がり、政府・与党は、最初は「廃止」を検討していました。その理由(意見)は、下記のように、実にいろいろです。

・妻が就労調整するので女性の社会進出の阻害要因になっている
・共働き夫婦が増えている社会情勢にそぐわない
・専業主婦や妻の年収が少ない世帯を優遇する税制は、働き方に対して公平ではない
・結婚している人に限って、年収で税金や社会保険料がかかったりかからなかったりするのは整合性を欠く
・年収の高い夫の税金を優遇する必要はない
・政府が掲げる「女性活躍推進」と矛盾する        など

みなさんは、共感できる意見がありますか? どの意見も、もっともですね。配偶者控除を存続した方がいいという意見の持ち主にも言い分はあると思いますが、今の社会の実情に合わなくなっているのは確かでしょう。ゆえに、政府・与党は、廃止して、その代りに、共働き世帯も控除を受けられる「夫婦控除」を新設する案を提案しました。

これで、長年の議論に決着がついたと思っていたところ、配偶者控除を存続させ、代わりに対象者を見直すことで落ち着きました。その内容は、妻の年収を103万円から150万円に引き上げることでした(夫の所得が1000万円超は対象外)。

2016年10月から、一部のパート主婦は、年収106万円以上(月収8.8万円以上)で、社会保険料の負担が発生しています。これに該当する主婦世帯は、配偶者控除が適用される年収が150万円程度に引きあがっても、恩恵は感じにくいと思われます。

2016年度の税制改正では、配偶者控除の廃止は見送られて見直しにとどまりましたが、今後も、廃止論が持ち上がると思われます。今の日本には、専業主婦・パート主婦世帯を優遇する余裕はないからです。

今後、税制だけでなく、社会保険の改正で負担は徐々に増えていくのは必至です。高齢者世帯も例外ではありません。そのため、ますます生活が厳しくなっていきます。その覚悟と準備をしましょう。


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