自分で考えて動ける子を育てる秘訣とは?

失敗したっていい! 自らガツガツと動ける子になってほしい

失敗したっていい! 自らガツガツと動ける子になってほしい

最近、会社などでも「指示待ち人間」が増えていると言われています。その発端は幼少期。我が子が後々、言われないと動けない「指示待ちチャン」にならないために、今、親ができることとは?


今どき増えている”指示待ちチャン”って?

先日、仕事仲間と話しをしていたときに出た話題が、「最近の子供たちは、指示待ちチャンが多いようだ」ということ。ここでいう「指示待ちチャン」とは、親、教師などに何か言われると動けるが、自らは動こうとしない状態のことです。

たとえば、
  • 食卓で、「ほら食べなさい」と言われないと食べ出さない
  • 何をしたらいいか分からないで退屈そうにしている
  • 「何で遊んだらいい?」と聞いてくる
などが挙げられます。

子供が面倒だと感じる、「着替え」「歯磨き」「就寝」「宿題」などは、ママに指示されるまで、先延ばししたくなる気持ちは多少理解できます。
  • 「早く着替えなさい」
  • 「歯を磨きなさい」
  • 「さっさと寝なさい」
  • 「すぐに宿題をやりなさい」
このような指示は、「面倒くさいから、言われるまでやらない」をマイルールにしているお子さんもいるでしょう。ここで問題視しているのは、それを超えた指示待ちです。遊び、ごはん、テレビなどの魅力的なものでさえ、「よくわかんない」となってしまうのは、やはり問題です。


指示待ちチャンになるリスクを高める要因とは?

1. 親の過管理
子供が指示待ちチャンになってしまう最大の要因は、幼少時の親の過管理だと考えられます。子供が持つ一日24時間、親が管理するものが増えれば、当然、子供の自由度が減っていきます。親がどんどん管理し過ぎると、子供は選択の余地がなくなります。

朝起きてから夜寝るまで、通るべきルートが決まっているすごろくゲームみたいなもので、そこには分かれ道は存在しません。子供は、選択するチャンスが著しく少ないまま成長するので、幼稚園や小学校に上がったころには、言われないと動けないという状態ができあがってしまいます。

2. 親の先回り
もう1つ考えられる要因は、親の先回りです。親は我が子が安全に過ごせるように常に気を配るもの。たとえば車の前に飛び出さないように手をつなぐ、包丁をいじったりしないように届かないところに置くなど。これらは当然必要な先回りです。

しかし、それがエスカレートし、子供が「イヤな思い」をしないようにと、先回りしてしまうことがあります。本当なら失敗しながら乗り越えていくべきチャレンジなのに、「不安になったらかわいそう」とママが前もって目の前の困難をどけてくれたら、子供はそれに文句は言いません。なぜならスイスイと通れる道は気持ちいいものだから……。しかし、いつもいつも快適で平らな道ばかり通っていては、「考える」という習慣が育ちません。それを身につけぬまま大きくなってしまうと、誰かに指示を出してもらわないと動けなくなってしまうのです。

「1の過管理タイプ」は子供が圧迫感を受けるので問題として浮上しやすいのですが、「2の先回りタイプ」は、子供から「ママ、もう先回りはやめて」と言い出すことはないので、その深刻さに気づかぬまま、後々なって問題化することがよくあります。


言うことをよく聞く子こそ、親の配慮が必要

「言うことを聞かない子」と「言うことをよく聞く子」、世間でよく問題になるのは、「言うことを聞かない子」です。

しかし、別の見方をすると、「言うことを聞かない子」というのは、「意思がはっきりしている」「自分のやりたいことが見えている」「指示されても、それが自分にどういうメリットがあるのかを考えてから動く」と、自ら方向性を決めたいという意欲にあふれた子供たちです。

一方の「言うことをよく聞く子」は、一般的には「いい子」、親にとっては「育てやすい子」です。なぜなら、「言われたことはすぐにやる」「相手に逆らわない」と大人がカリカリすることが少ないからです。でももし、この子たちを過管理や先回りで育ててしまったらどうなるでしょう? もともと素直な子だけに、親に言われたとおりにやることにどんどん慣れていってしまうでしょう。もし今、「うちの子は育てやすいタイプかも」と感じている方は、自分の接し方が、「過管理」や「先回り」になっていないか一度振り返ってみることをおすすめします。


脱・指示待ちチャンのために必要な習慣

指示待ちチャンにならないために必要なスキル、それは「考える習慣」です。

これは、筆者が長い海外生活を通じて痛感している日本人に足りないスキルだとも感じています。現地の子育てや学校の教育システムには、「自分で考える」という動作があふれています。

子育てでは、親が子供を一人の意見を持つ人間として向き合っているのが分かります。子供のやることにあれこれと口を出さず、任せてしまうのです。日本人からしたら「ほったらかしている状態」の中で、子供たちは試行錯誤しながら多くを学んでいきます。

また学校では、枠にはめた学習以上に、その子のアイデア、意見、発想などを大切にした教育が多いように感じます。日本では、暗記ものや与えられたものをきちんとこなすタイプの課題が多いですが、ヨーロッパの教育では、テーマだけが与えられ、その上に個人個人が「思うこと」を組み立てていきます。だから、宿題提出日には、まったく異なった宿題が集まることも度々です。A4の紙にまとめた子もいれば、立体的に作り上げた子もいて、バラエティー豊かなのです。それを評価する側の先生方も、そうやって育ってきたので、「こうでなくちゃだめ」という見方をすることはありません。その子がどうやってその形に行きついたのか、それを評価してくれるのです。

これらの経験を踏まえると、親としてやってあげたいのは、
  • 子供に選ばせる機会を作ること
  • 子供に「どう思う?」と相談を持ちかけること
  • 子供の話に「それはいいアイデアだね」と言ってあげること
  • 今までよりも3歩下がって見守ること
このような機会を意識的に作ると、子供は自分で考えて判断することを学んでいってくれます。最初は、食事のメニューや洋服選びなど身近なところからスタートしてみてください。「自分で考えて決めた」という経験を繰り返すことが、脱・指示待ちチャンへとつながっていきます。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。