出産祝いの贈り方!3つのポイントとは?
出産祝い、贈り方のマナーとは?
出産祝いに限らずですが、贈り物とは、気持ちを品物やお金、言葉に託して表現するもの。気持ちを上手に伝えるためには、最低限、知っておかなければならないルールやマナーがあります。ポイントは次のとおり。
- ポイント1.いつ贈るか?(出産祝いを贈るタイミングとマナー)
- ポイント2.何を贈るか?(贈り物選びのポイントとマナー)
- ポイント3.どうやって贈るか?(渡し方や添える言葉のマナー)
ではさっそく、順番にご紹介していきましょう。
ポイント1. いつ贈るか? (出産祝いを贈るタイミングとマナー)
出産祝いの基本マナーをご紹介!
人生の節目となる大切な贈りものなので、贈るタイミングを逃してしまうとせっかくの気持ちが伝わらないばかりか、場合によっては迷惑になってしまうこともあります。ふさわしい時期を知っておくことは、とても重要です。
出産祝いを贈るベストタイミングは出産後2~3週間頃
生後7日後は命名の儀式をかねて行う「お七夜(おしちや)」、生後1カ月後に赤ちゃんの健康を祈願する「お宮参り」があり、出産祝いを贈るタイミングもこれが目安になっています。とはいえ、出産後1週間後というと多くの母子は退院前後なので、早すぎる場合もあります。もう少し後、新しい生活が落ち着いた頃が一方がよいかもしれません。一方、出産した側は、お宮参りの頃に出産内祝い(出産祝いのお返し)の準備をします。出産祝いが遅れてしまうと、先様は内祝いを買い足すなどの手間がかかり、迷惑になってしまいます。
以上の理由から、出産祝いを贈るベストタイミングは出産後2~3週間頃といえます。赤ちゃんが誕生した後、母子が退院したかどうか、健康かどうかを確認することも忘れないようにしましょう。
出産祝いを贈るのが遅くなってしまったら……
出産祝いは遅くとも1ヶ月以内に贈るのがマナーですが、諸事情で過ぎてしまうこともあるでしょう。出産を知った時にはすでに1カ月が過ぎていたということもあります。その場合でも、お祝いの品物を贈るなら「出産祝い」として問題ありません。遅れたお詫びとお祝いの言葉を添えて贈れば失礼にはなりません。ただし、出産して1年近く経過していたら、「出産祝い」は不自然です。1歳の誕生日を待って、「誕生日祝い」として贈るのがスマートです。
ポイント2. 何を贈るか?(贈り物選びのポイントとマナー)
ベビー服のお祝は重なることが多いので気をつけたい
■品物は、贈る側の気持ちより、相手の欲しいものを優先
出産祝いのプレゼントを贈る際は、贈る側の勝手な“気持ち”よりもママの“欲しい”を優先した品物を選びましょう。身内なら、比較的金額がかさむ家具やベビーカーなど、知人なら、ベビー服やアルバム、オムツやタオルなどが一般的といわれています。
ただ、気をつけなければならないのは、お祝いの品が重なってしまうこと。出産する側がすでに準備しているものや、すでに贈られるときまっているものなどもあります。特に2人目、3人目の出産となると、きょうだいからのお下がりがたくさんある、モノはもう増やしたくない、お返しなどにお金をかけたくない…というママも。2人目、3人目出産ならではの必要なアイテムもあるでしょう。いずれにしても、親しい間柄なら、可能な限り相手の希望を尋ねるのがベストです。欲しいものや必要なものを、聞くこと自体は、失礼にはあたりません。
ママの好みが分からない、本人に聞くこともできない、といった場合には、ベビー用品のカタログギフトも喜ばれます。最近では、絵本のようなかわいらしい装丁のものや、アルバムとして再利用できるなどバリエーションも広がっています。
職場で出産祝いを贈る場合、それぞれのルールやしきたりに従って
職場の同僚や先輩、後輩への出産祝いは、まず「社内で相談」が得策です。職場によって組織や風習も違うので、社歴の長い先輩や、出産経験のある同僚などに相談してみて。そのうえで、「皆でお金を出し合う」「一律で○円に」という話がでたら、できるだけ自分も加わるのがよいでしょう。いくら親しい相手だからといって、一人で勝手に、上司や先輩を差し置いて高額なお祝いをするのは社会人としてあまりおすすめできません。社内で相談できる人がいない場合は、本人だけに連絡をして個人的なお祝として、そっと渡すのが無難です。
出産祝いに商品券、クーポンなどは失礼ではない?
商品券はお祝いの定番
お祝いを選ぶ時間がない、適当な贈りものが思い浮かばない、でもお祝い事に商品券をそのまま渡すのはなんとなく冷たい感じがして気が引ける、お金を渡すみたいで生々しい気がする…という人もいるかもしれませんが、まったく心配はいりません。品物でなくてもまったく失礼にはなりませんし、相手が好きなものを買えるというのは、立派な気遣いです。
ママの好みや、赤ちゃんに似合う物を選ぶのは、親しい間柄でも難しいものですし、実はもらう側の本音では「商品券のほうがうれしい」という意見は多いもの。有効期限のない商品券なら、ママが落ち着いて出かけられるようになってから使うことができますし、クレジットカード系ギフトカーは使える場所が多くて定番。
「イオン商品券」や「セブン&アイ共通商品券」など、ショッピングセンターで生活費の足しに使える商品券も、格式ばったギフトカードより実用的で喜ばれます。贈る側としても、近所のスーパーで入手できるというメリットも。
また最近は、電子マネーとして使える「楽天ギフトカード」や「Amazonギフトカード」が便利。オムツやお尻ふきのような重くかさばる物をネットで買うというママも増えてきましたし、赤ちゃん連れで買い物に出るのが一苦労という時期。インターネットで簡単に買い物ができるので、日ごろからネットショッピングしている相手には、喜ばれるでしょう。
出産祝いに現金を贈るときの金額の目安は?
相手との関係や親しさ、地域の習慣などによって様々なので、決まった金額というのはありませんが、下記の金額を目安にするといいでしょう。・兄弟姉妹や両親なら1万円以上
・親戚なら5000円から1万円程度
・職場先輩からは5000円~1万円円
・同僚や後輩、知人友人なら3000円~10000円程度
・グループで贈るなら合計1万円程度、1人あたり500~1000円程度
金額はあくまで目安。親しい友人、お付き合いの深い人、お世話になっている先輩であれば、多めにしてもいいでしょう。
ポイント3. どうやって贈るか?(渡し方や添える言葉のマナー)
赤ちゃんに会いたくても病院に伺うのはマナー違反
贈りものは直接会って手渡しをするのが正式とされていますが、出産祝いの場合は例外と考えてよいでしょう。出産祝いを贈るタイミングが産後1週間~1カ月とはいえ、産後の母子には最大限の配慮が必要です。
会いに行って出産祝いを渡す場合の注意
どんなに親しい間柄でも、出産間もないママに、病院まで会いに行くのは基本的にはマナー違反。病院によっては面会できるのは家族だけに限られている場合もあります。出産によっては安静が必要なママもいますし、赤ちゃんの世話が始まったばかりという大変な時期に、お祝い訪問に対応する余裕はないものです。退院後、自宅に訪問する場合も、まず、相手の都合を確認しましょう。数時間置きの授乳やオムツ替え、回復しないままの体でのお世話で休む暇もなく、ほとんどのママは疲れている時期。他人に会う体力的・精神的な余裕がない場合も多いですし、生後間もない赤ちゃんと生活リズムを整えるだけで精いっぱいです。
ママの希望日時を優先し、滞在時間はできるだけ短く、幼児や男性は遠慮する、勝手に新生児に触らない、風邪っぽいなど自分の体調がすぐれないときは行かないなど、最低限のマナーは守りましょう。
品物を郵送したり、メールでお祝いを伝えるのは失礼?
メールでお祝いを伝えてもOK
出産祝いは母子の体調や都合を気遣うことが最も大切です。「出産祝いを直接渡したい」という気持ちよりも母子の都合が再優先。贈り物は先に直送し、ママが落ち着いた頃に改めてお祝いに伺うという形でもまったく失礼にはあたりません。品物にメッセージを添えると気持ちが伝わるでしょう。
手紙やはがきでの手書きメッセージこそが正式、メールでお祝の言葉を送るのは失礼では?と考える人もいるようですが、気にする必要はないでしょう。手書きでお礼状を書く余裕がないママも多いもの。いつも連絡をとっているメールやSNSを使えば、相手に負担をかけずに済みますが、メールは気軽なので送る人も多く、出産後、大量のメールが届くことも。1人1人に返信するのが大変なママの気持ちを考えると、「返信は不要」という心遣いが喜ばれるでしょう。
出産後のママを最大限に気遣ったメッセージを
出産後のママは慣れない育児であわただしく、肉体的にも精神的にも疲れています。些細なことでナイーブになったり、不安になったりするので、表現には十分に気をつけましょう。出産祝いの場合は、「流れる」「消える」「薄い」「終わる」「苦しい」などが忌語にあたります。苦労を連想させるような言葉もNG。また、砕けすぎた表現やブラックジョーク、不安をあおるようなネガティブな内容は絶対にやめましょう。
出産という人生の大イベントを終えたばかりのママは、生活の変化に戸惑いながら必死に育児をがんばっています。「おめでとう」という気持ちがしっかりと伝わるルールやマナーを守りつつ、迷ったら「どうしたら相手に喜んでもらえるか」、相手の気持ちになって考えてみるといいかもしれませんね。
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