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2016年10月1日から厚生年金の加入対象者が拡大されます

公的年金制度は、職業などによって加入する制度が異なります。自営業者やフリーランス、学生などは国民年金に加入し保険料を負担します。一方、会社員や公務員は厚生年金保険(以下「厚生年金」)に加入し厚生年金保険料を負担しますが、同時に国民年金にも加入していることになります。また、配偶者が会社員や公務員でその配偶者に扶養されている人(一般的に専業主婦や専業主夫)は、保険料負担はありませんが国民年金に加入しています。

一方、厚生年金対象の事業所で短時間で働く人(いわゆるパートタイマー等)については、主に働く時間で厚生年金に加入するかどうかが決まります。この厚生年金に加入する基準が平成28年10月から変更となり、より多くの人が厚生年金に加入することになりました。これを厚生年金の適用拡大(社会保険の適用拡大)と呼んでいますが、どうなるのか見ていきましょう。

<INDEX>
厚生年金の適用事業所と被保険者の関係は?
適用拡大で何か変わるの?
厚生年金に加入するとどうなるの?
適用拡大の対象外の人はどうすればいいの?

厚生年金の適用事業所と被保険者の関係は?

厚生年金は、事業所(働く場所)単位で適用されます。厚生年金が適用される事業所を適用事業所といいます。事業所は法人事業所と個人事業所に分かれますが、株式会社などの法人事業所は代表者を含め強制的に適用事業所になります。また国や地方公共団体の事業所も適用事業所となります。

一方、個人事業所については、法定16業種と呼ばれる適用業種において従業員の人数によっては適用事業所になります。法定16業種は少し細かくわかりづらいので、反対に16業種以外の業種はというと、一部のサービス業(飲食店、旅館)、法務業(弁護士、税理士、社会保険労務士等の事務所)、宗務業(神社、寺院等)や農林水産業です。これら以外の法定16業種では、従業員の人数が5人以上であれば厚生年金の適用事業所となります。5人未満であれば、適用事業所とはなりません。したがって、厚生年金の被保険者となるのは、適用事業所で働く原則70歳未満の人となります。

ちなみに、平成27年9月1日時点では、適用事業所数は前年度に比べ4.7%増の約192万ヵ所であり、そのうち法人設立が約181万ヵ所、個人設立が約11万ヵ所でした。また、規模別にみると2人以下規模が約4割で、5人未満事業所でみると約6割近くになっています(厚生労働省「厚生年金保険業態別規模別適用状況調」より)。

なお、適用事業所以外の事業所であっても、被保険者となる予定の人の2分の1以上の同意を得て事業主が申請をし、厚生労働大臣の認可を受けることにより、任意適用事業所として厚生年金保険の適用が受けられます。
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※被保険者になるのは、適用事業所に使用されている者(70歳まで)