「プロパイロット」は自動運転へ続く長い道のりの第一歩

自動運転装置『プロパイロット』を採用し「やっちゃえ日産!」というイメージで売り出した新型セレナながら、公道で試してみたら自動運転の機能性はイマイチだった。というか、日産によれば安全性確保のため一般道では“ほぼ”機能せず、高速道路でも「ついていたら便利」程度という内容。

新型セレナ

プロパイロットが付くグレードは、ファミリーカーとして買うとなると割高な印象だ


参考までに書いておくと、(1)高速道路の渋滞は車速10km/h以下ならアクセルとブレーキだけでなくハンドルまで連続して操作してくれ(これは素晴らしいです!)、(2)それ以上の速度域になるとハンドルから10秒以上連続して手が離せないものの、車線の中央をキープしてくれるという内容。

「自動運転へ続く長い道のりの第一歩」だと思えばいい。もちろん新しいモノ好きならぜひ試して欲しいけれど、今のところプロパイロットが付くグレードを買おうとすれば、291万1600円になってしまう。総支払額は350万円を軽く突破。ファミリーカーとして3列シートミニバンを考えていると割高である。

となると気になるのが、プロパイロット無しのセレナ。果たして同じクラスのノア3兄弟や、ステップワゴンと比べたらどうか?(価格を公表していない時点での評価はコチラを参考してください)。では、今やファミリー層の売れ筋になっているお買い得ミニバンを比較してみたい。

プロパイロット無しの新型セレナをライバル車と比べると?

X (7人乗り・2WD) (ブラッキッシュアゲハガラスフレーク)  〈オプション装着車〉

トヨタ ヴォクシー X (7人乗り・2WD) (ブラッキッシュアゲハガラスフレーク) 〈オプション装着車〉


このクラスで最も売れているノア3兄弟の『X』から。車両価格は248万0073円ながら、自動ブレーキや側面衝突された時のダメージを大幅に低減させてくれるサイド&カーテンエアバッグはオプション。特に車幅が少ない5ナンバーミニバンの場合、サイド&カーテンエアバッグは必須装備だと思う。

この2つを装備すると258万2673万円になる。電動ドアは助手席側に付くなど、これで装備としては問題なし。弱点はクルーズコントロールが設定されていないことと、歩行車を検知出来ないタイプの自動ブレーキだという点。3列目シートはオーソドックスな左右ハネ上げタイプ。

ステップワゴン G(FF) (ミルクグラス・パール)

ホンダ ステップワゴン G(FF) (ミルクグラス・パール)


ステップワゴンで同等の装備内容を持つグレードは『G・ホンダセンシング』となり、261万円。歩行者も検知出来る自動ブレーキや、サイド&カーテンエアバッグ、助手席側電動ドア、車速30km/h以上で稼働する先行車追随クルーズコントロールも付く。装備内容としては文句無し。

室内の使い勝手も上々。3列目シートは床下に収納出来るし、リアのハッチドアが片側ずつ開くため、後部から乗り降り出来る。相当便利です。また、このクラスで唯一のターボエンジンを搭載しており、1500回転という低い回転域から太いトルクを出す。走行性能はライバルをワンランク凌ぐ。

セレナハイウェイスター マルーンレッド/ダイヤモンドブラック 2トーン

日産 セレナハイウェイスター (マルーンレッド/ダイヤモンドブラック 2トーン)


新型セレナは『X』で歩行者を検知出来る自動ブレーキや、停止するまで先行車を追随してくれるクルーズコントロール(追随性能はステップワゴンと同等)など標準となり248万9400円。ただサイド&カーテンエアバッグを付けようとすると、その他の安全装備までセットされ260万2800円になる。

新型セレナ

新型セレナのインテリアの使い勝手は上々。


室内の使い勝手は総合評価で上々。3列目シートこそ左右ハネ上げ式だから古さを感じさせるものの、リアのハッチドアはガラス部分だけ別個に開き荷物の積み卸しが楽チンだ。数少ない弱点は「エンジンが若干賑やかなこと」。高回転型エンジンのため、加速しようとすると回転を上げなければならない

もう一つ。電動スライドドアを付けようとしたら、なぜかプッシュ式エンジンスターターまで含むセットオプションになってしまい、8万1千円高くなる。となれば文頭に戻り、左右電動ドアまでフル装備となる291万6千円の『ハイウェイスター・プロパイロット』が魅力的に感じてしまうかもしれません。

いずれにしろこのクラスは装備に魅力を感じてしまった途端、際限が無くなるという悪魔のささやきにヤラれがち。冷静になり必要な装備を考えるべきだ。また、値引きも考慮して頂きたい。ステップワゴンなど40万円引きだって出ている。3車種の試乗と見積もりは必ず行って欲しい。

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