関東風「うなぎの蒲焼」を楽しめる鰻屋7選
「うなぎ」というシンプルな素材ながらも、お店によって、蒸す時間や焼き方、焼き加減、タレの調合によって、違った仕上がりとなるのが面白いところ。関東風「うなぎの蒲焼」を楽しめるこだわりの7軒と、それぞれのお店で目指すべきうなぎ料理をご紹介いたします。【INDEX】
入谷鬼子母神門前のだや(入谷)
高嶋家(小伝馬町)
うなぎ処古賀(西浦和)
活鰻の店 つぐみ庵(駒込)
やしま(新御徒町)
八ツ目や にしむら目黒店(不動前)
うなぎ専門料理店 川昌本店(せんげん台)
入谷鬼子母神門前のだや
江戸時代からの匠の伝統技を受け継ぐ職人集団「野田屋東庖会」の直営店「のだや」は、入谷鬼子母神の言問通りを挟んだ向かいにある。「養鰻の匠」と「うなぎ調理の匠」、両者が一体となって作り上げた「匠のうなぎ」を楽しめる。のだや流「万遍返し」で焼き上げ、焦げ目のないふっくらした見た目の美しさにもこだわった黄金の飴色をしたうな重。
肉厚の身はフワッとトロッとして脂のノリも良いがくど過ぎず、あっさりしない。うなぎの甘み旨味を引き出すためのタレは、ほんのり醤油系のあっさりとサラッとしたタイプだ。やや硬めに炊かれたご飯とも相性もよい。大井川の幻のブランド鰻「共水うなぎ」も楽しむことができる。
■入谷鬼子母神門前のだや
住所:東京都台東区下谷2-3-1
TEL:03-3874-1855
営業時間:11:30~15:00、17:30~21:00
定休日:月曜日(祝祭日の場合は翌火曜日)
ホームページ:http://meroom.com/nodaya.html
地図:Google マップ情報
関連記事:関東うなぎ料理人の総本家「入谷鬼子母神門前のだや」
高嶋家
創業1875年(明治8年)日本橋小舟町の「高嶋家」。ラストエンペラー愛新覚羅溥儀の弟・愛新覚羅溥傑が店を訪れて「書」を贈っていることでも知られている。ビルの立ち並ぶ一角にに老舗らしさを残している。こちらでは、大井川の幻のブランド鰻「共水うなぎ」を使った、鰻づくしコースが楽しめる。「共水うなぎ」とは、大井川の幻のブランド鰻で、天然に近い四季を作り出し低ストレスで飼育すされたうなぎで、本来の甘みをうなぎ自身の力で得ることのできるようにしているのだそうだ。鰻づくしコースの「特上共水鰻白焼き」は、わさび醤油に酢橘を少々ふっていただく。身に甘みがあり、脂っぽくなくねっとりした食感を楽しめる。
■高嶋家
住所:東京都中央区日本橋小舟町11-5
TEL:03-3661-5909
営業時間:11:30~14:00、17:00~22:00(土曜日お昼のみ営業)
定休日:日・祝祭日
ホームページ:http://takashimaya.info/
地図:Google マップ情報
関連記事:ラストエンペラーの弟も訪れた鰻の老舗「高嶋家」
うなぎ処古賀
南千住の人気店「尾花」で修行し西浦和駅前にオープンした「うなぎ処古賀」。テーブル席と小上がり席のある和風モダンのシンプルな店内。注文を受けてから蒸し始めるので、30分ほどおとなしく待つ。皮は薄くややパリッと仕上げてあり、厚めの身はフワッとトロトロ。鰻の程よいボリューム感と風味を壊さないサッパリめのタレとのバランスがよい。焦げ目のない見た目の美しさにもこだわる。フワトロでボリューム感のある蒲焼だが、くど過ぎず、あっさりし過ぎず全体のバランスの良いうな重だ。■うなぎ処古賀
住所:埼玉県さいたま市桜区田島5-10-5 土屋第5ビル 1F
TEL:048-753-9986
営業時間:11:30~14:30、17:00~21:30
定休日:水曜日(祝・祭日の場合は翌平日)
ホームページ:http://unagidokoro-koga.com/
地図:Google マップ情報
関連記事:うなぎ絶滅危機を救え!うなぎの街、浦和の取り組み
活鰻の店 つぐみ庵
駒込の住宅街の中にひっそりと佇む、夫婦二人で営むおもてなしのお店「つぐみ庵」。こちらのお店では、生蒸しの蒲焼にこだわる。一般的な関東風では割き・白焼き・蒸し・本焼の工程だが、生蒸しでは割き・蒸し・本焼きで作り上げる。綺麗な色と照り、身の姿が美しい。厚めの身の表面をややパリッと仕上げてあり、フワッとトロッと柔らかすぎずない身。ミルフィーユ状態の皮と皮下のゼラチン質とトロトロの身が口の中で溶けていく。うなぎの旨味を引き立たせる、あっさりとした醤油系のタレ。生蒸しゆえのトロッとしたやさしい蒲焼と女将さんのおもてなしに癒される。予約は必須、電話で予約をして予約時に内容と予算を相談するスタイルだ。
■活鰻の店 つぐみ庵
住所:東京都北区中里1-29-1
TEL:03-3823-4591
営業時間:12:00~14:00、17:00~20:00
定休日:月曜日(月に1度日曜日不定休)
地図:Google マップ情報
関連記事:生蒸のうなぎとおもてなしの心「活鰻の店つぐみ庵」
やしま
都営大江戸線新御徒町駅近くの「やしま」。テーブル席と座敷席があり懐かしい雰囲気で、なんだか落ち着く店内。こちらは、注文を受けてから活鰻を割きはじめるので出来上がりまでに時間がかかる。そんな時は、ヤッコと冷酒で一杯やりながらのんびり待ちたい、スマホからも解放され何も考えない時間ってのもいいものだ。待つこと30分でうな重が登場する。身はやや厚め、川魚の風味もありフワッとトロッとした身だ。程よい脂のノリと、うなぎの甘み旨味が感じられる蒲焼には、キリッと辛めのあっさりしたタレが合う。店主はうなぎが大好きで鰻という魚に魅了され店を始めたのだそうだ、好きがゆえの割きたて焼きたてへのこだわりだ。
■やしま
住所:東京都台東区小島2-18-19
TEL:03-3851-2108
営業時間:11:30~14:00、17:00~20:00
定休日:日曜・祝日・土曜不定休
地図:Google マップ情報
関連記事:鰻屋でせかすのは野暮というもの 新御徒町「やしま」
八ツ目や にしむら目黒店
目黒不動尊周辺で、うなぎを焼くいい香りをさせている昭和35年創業の「八ツ目や にしむら目黒店」、熱烈なファンも多い。店頭に焼き場があり、持ち帰り用の蒲焼も販売している。席は焼き場の奥にテーブル席、二階にお座敷席がある。漬物が先に出され待つこと10分ほど、店頭で次々と焼いているので登場も早い。重箱の蓋を開けると、醤油系の香ばしい香りがひろがる。厚めの身は、表面をパリッと仕上げてあり、強めの焼き加減で脂のノリもよくフワッとトロッとする食感。ボリューム感のある鰻とあっさりめのタレで、くど過ぎずバランスが良い元気系のうな重を楽しめる。
■八ツ目や にしむら目黒店
住所:東京都目黒区下目黒3-13-10
TEL:03-3713-6548
営業時間:(店頭販売)10:30~19:00、(店内お食事)11:00~14:00
定休日:水曜日
ホームページ:http://www1.cts.ne.jp/~nisimura/
地図:Google マップ情報
うなぎ専門料理店 川昌本店
うなぎ料理も日々進化している。こちらは、日本料理店で修業をした店主がうなぎ創作料理を次々と生み出している「うなぎ専門料理店 川昌本店」。川昌名物「うなさし」でも知られているお店だ。「うなぎ尽くしコース」では思いもよらない、想像もできないような鰻料理を楽しむことができる。鰻の旨味と生雲丹と割醤油餡、洋風でも和風でもない濃厚複雑な味わいの「【小鉢】うなぎムース」。「【お造り】うなさし」は、特別な調理法で生み出された旨味の凝縮された一品、お好みでポン酢、醤油、ゴマ油と塩で楽む。風味豊かな玉子の中がうな丼の「金のうな丼」。美味しいものを少しづつ楽しめるということで女性に人気のコースだ。
■うなぎ専門料理店 川昌本店
住所:埼玉県北葛飾郡松伏町金杉1511-2
TEL:048-992-0123
営業時間:11:30~14:00、17:00~21:00
定休日:火曜日
ホームページ:http://kawashou.sakura.ne.jp/
地図:Google マップ情報
関連記事:金のうな丼とうなぎ尽くしコースが人気!「川昌本店」
【あわせて読みたい関連記事】
関西風うなぎを食べるなら!関東でおすすめの鰻屋7選
「うなぎの蒲焼」関東風と関西風、どっちにする?
うなぎは老舗で!100年以上つづく東京のうなぎ屋11選
皮はパリパリ身はふっくら!関西風のうなぎが食べられる鰻屋6選