日本橋小舟町の老舗「高嶋家」

創業1875年(明治8年)の日本橋小舟町高嶋家。創業当時は東京神楽坂だが、後すぐに日本橋小舟町に移転。関東大震災、東京大空襲などで店舗の立て直しを経てきたという現在の小舟町の店舗は、ビルに囲まれた界隈に老舗らしさを残している。店内一階はテーブル席があり、履物を脱ぎ木製の重厚な階段を上がると、座敷個室がある。階段の踊り場には古い交換札や双六などが額で飾られている、なかには森繁久弥が書いたものもあり興味深い。座敷個室の一室にラストエンペラー愛新覚羅溥儀の弟、愛新覚羅溥傑が店を訪れた時に贈ったという「書」が飾られている。お座敷なのだが椅子とテーブルで食事をすることができるのは嬉しい。
ラストエンペラー愛新覚羅溥儀の弟愛新覚羅溥傑が店を訪れた時にに贈ったという「書」

座敷個室の一室に飾られたラストエンペラー愛新覚羅溥儀の弟愛新覚羅溥傑が店を訪れた時にに贈ったという「書」


人気の鰻のコース料理をいただく

通常メニューは、鰻重箱(竹)2400円、(梅)3400円、(菊)4400円、菊は共水鰻を使用しているとのこと。他には、きじ重、親子丼、玉子丼、刺身などもあり、会食や接待向けのメニューだ。本日は会食ということで、コース料理をいただく。「先付け」として天豆、磯つぶ貝。天豆とは空豆のこと、天に向かって伸びるため空豆の別名として天豆ということがあるそうだ。「う巻」厚みのある鰻とふわふわの出汁巻玉子を柚子おろしでいただく。「肝焼き」大きすぎない上品な肝はあっさりしたタレ焼、実山椒の佃煮とともにいただく。お酒が欲しくなってくる。「うざく」は、さっぱりとした鰻を楽しめる。
「先付け」天豆、磯つぶ貝。と「う巻」

「先付け」天豆、磯つぶ貝。と「う巻」

あっさりしたタレ焼の「肝焼き」

あっさりしたタレ焼の「肝焼き」


大井川のブランド鰻「共水鰻」

「特上共水鰻白焼き」は、わさび醤油で、酢橘を少々ふって生わさびをすりおろしながらいただく。共水鰻とは、大井川のブランド鰻で、養殖工程で天然に近い四季を作り出し低ストレスで飼育することで、鰻の持つ本来の甘みを鰻自身の力で得ることができるようにしているのだそうだ。身に甘みがあり、脂っぽくなくねっとりした食感が特徴的だ。白焼きで食すのがお勧めなのだそうだ。「お食事」として特上共水鰻のうな重、お椀、香の物をいただく。皮は薄く柔らかく、身の表面をややパリッと仕上げてあり、トロッとフワッとねっとりした食感。タレはサッパリとした醤油系。鰻の甘みとさっぱりしたタレが合う上品なうな重。お椀は肝吸いと赤だしを選ぶことができ、今回はお好みで赤だしをお願いした。
「特上共水鰻白焼き」

「特上共水鰻白焼き」

「お食事」特上共水鰻のうな重、お椀、香の物

「お食事」特上共水鰻のうな重、お椀、香の物


木製看板の歴史の深さ

「水菓子」には、苺のブランマンジェ生姜黒蜜、ブランマンジェとは牛乳をゼラチンで固めた冷菓だ。生姜黒蜜と苺が合う、季節の水菓子。今回は鰻三昧のコース料理を堪能させていただいたわけだが、うな重単品でも1階のテーブル席でいただくことができる。あっさり、さっぱり上品なうな重がお好みの方にお勧めだ。帰り際、本日腕を振るっていただいた職人さんと少しお話しする。高嶋家5代目となる明るく気さくな若さんだ。「うなぎ専門店で食べる機会を少しでも増やしていただけたら嬉しいですね」と語る。お店の入口にかけられている木製の看板には歴史の深さが感じられる。今回は明治創業の老舗でいただく、ブランド鰻の鰻三昧のコース料理、なんとも贅沢なひととき大切な人とのご会食にいかがでしょうか?
高嶋家5代目の若さんと木製の看板

高嶋家5代目の若さんと木製の看板


■高嶋家
住所:東京都中央区日本橋小舟町11-5
電話番号:03-3661-5909
営業時間:
[月~金]11:30~14:00,17:00~22:00(L.O21:30)
[土]11:30~14:00(定休日:日、祝祭日)
ホームページ:http://www.takashimaya.info/
地図:Yahoo!地図情報
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