夏風邪の種類・原因ウイルス

夏風邪

毎年夏になると流行する夏風邪。手洗い、うがい、マスクは予防のために有効です

毎年夏になると流行する夏風邪。ウイルスが原因が起こることが多い感染症です。特に、
  • アデノウイルス
  • コクサッキーウイルス
  • エンテロウイルス
は夏風邪の三大ウイルスと言えます。

アデノウイルスにかかると、咽頭結膜熱(いわゆるプール熱)、扁桃炎が起こります。コクサッキーウイルスでは、ヘルパンギーナ、手足口病が見られます。エンテロウイルスでは手足口病が見られます。 以下で詳しく解説します。

■咽頭結膜熱(いわゆるプール熱)
主にプールで感染しますが、プール以外でも感染します。目が赤くなり、高熱を伴うのが特徴です。詳しくは「プール熱(咽頭結膜熱)の原因・症状・治療」「アデノウイルスによる扁桃炎について」をご覧ください。

■ヘルパンギーナ
コクサッキーウイルスで引き起こされるヘルパンギーナでは高熱やノドの痛みなどの症状が見られます。のどに口内炎が見られ、痛みのために食欲が低下します。接触してから発症までの潜伏期間は2~4日程度。残念ながら特効薬はありません。詳しくは「ヘルパンギーナの症状・原因・治療」をご覧ください。

■手足口病
コクサッキーウイルスやエンテロウイルスで起こる手足口病は、名前の通り、手、足、口に水を持った発疹である水疱ができて、高熱とノドの痛みのなどの症状が出ます。接触してから発症までの潜伏期間は3~5日です。残念ながら特効薬はありません。詳しくは「手足口病の症状・感染・潜伏期間」「手足口病の治療法・合併症」をご覧ください。

2016年に流行している夏風邪の傾向

2016年は、西日本でヘルパンギーナが大流行する傾向が見られます。プールが始まれば、このような夏風邪のウイルスが流行する可能性があります。

夏風邪は、ウイルスに感染してから発症までの期間(潜伏期間)は、1週間以内です。

夏風邪の主な症状

ウイルスによって違いはありますが、夏風邪を起こすウイルスに共通する特徴的な症状として、高熱が挙げられます。

咽頭結膜熱では、眼脂や結膜の充血が見られる結膜炎、ノドの痛みが見られます。扁桃炎の場合もノドの痛みが見られます。

ヘルパンギーナと手足口病では、口の中に口内炎が見られるために、ノドの痛みや飲料が口にしみることがあります。ヘルパンギーナは、ノドの奥での口内炎ですが、手足口病は口の中ではどこにもでき、舌に口内炎を起こします。

さらに、手足口病は、名前の通り、手や足に水を持った湿疹である水疱が見られます。体には湿疹は見られにくいのですが、お尻に水疱が見られることがあります。コクサッキーA6型による手足口病の場合は、爪がはがれることが知られています。多くは、爪が新しく生えて元に戻ります。

夏風邪の一部のウイルスでは、ウイルス性髄膜炎を起こし、激しい頭痛、頻回の嘔吐を起こすことがありますので、頭痛と嘔吐を繰り返す場合は要注意です(詳しくは「手足口病の治療法・合併症」をご覧ください)。

夏風邪の予防法・対策法

夏風邪の原因であるウイルスは、ツバや咳などから感染する飛沫感染、ウイルスが付着した物を口にすることで感染する経口感染、ウイルスが付着した物を触って手に付着し、汚染された手で顔などを触って感染する接触感染があります。

そのため、夏風邪の効果的な予防法・対策法として、以下の3つが重要です。
  • 手洗い…石鹸を使用して30秒かけて、指の先、指の間を含めて、十分に手洗いすること
  • うがい…可能なら、うがい薬などでしっかりとうがいをすること
  • マスク…汚染された手や物を口に持っていかないためにマスクをしておくこと
また、あわせて意識したい対策法としては、身の回りで夏風邪の流行具合を知っておくことも大切です。以前、どんな夏風邪にかかったことがあるかも振り返っておきましょう。どんな場所でどんな夏風邪が流行しているのかを知っておくことで、その対策を立てることができます。以前かかったことがなければ、手洗い、うがい、マスクをして、できるだけ感染予防対策が必要になります。また、流行している場所に近づかない、プール熱が流行しているときにはプールを控えるなどの対策が立てることもできます。

夏風邪は一度かかったからといって完全に免疫がつくものではありません。もちろんアデノウイルス感染症の場合は、一度かかると次回は軽症またはかからないことがあります。一方、手足口病を起こすウイルスは複数あるために、何度かかかる可能性があります。

夏風邪の治療法

夏風邪を起こす原因ウイルスである、アデノウイルス、コクサッキーウイルス、エンテロウイルスに対する特効薬は、残念ながら現時点ではありません。そのため、基本的には症状に対する対症療法が中心になります。

高熱でつらい場合は解熱剤を使用します。咽頭痛に対しては、うがいをしたり、のど飴やトローチで痛みを和らげることになります。結膜炎に対しては、眼脂と細菌感染予防として抗菌薬の点眼薬、痒みや充血がひどい時には抗ヒスタミン薬やステロイドの点眼薬を使用します。のどの痛みや高熱のため、つい水分摂取が不足がちになるので、なるべく、経口補水液やスポーツ飲料など、塩分を含む飲料を摂取するように心がけたいものです。

夏風邪は、軽い場合は1~2日で解熱しますし、長くても1週間以内には解熱することが多いので、高熱のある時にいかに、免疫力と体力を維持できるかが治療の中心になってきます。

普段からの免疫力をつけておくには、十分な睡眠とバランスのよい食事を取っておきたいものです。
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