ボーナスも先取り貯蓄でがっちり貯める
勤務先で財形貯蓄を利用している人なら、ボーナス時期は増額指定をして、確実に先取りで貯蓄しましょう。財形貯蓄制度がない場合は、給与振込口座で利用している金融機関で、定期預金にします。夏のボーナスを賢く増やす!
財形貯蓄制度がない場合は、銀行の定期預金となります。過去最低水準の低金利。いまさら定期預金に預けても、と躊躇するのも無理はありませんが、途中解約しても、普通預金金利以下にはなりませんので、明確な預け先を決めていないのなら、貯蓄分を確実に分けておくことが重要です。
通常、ボーナスの振込先は、毎月の給与振込口座と同じはず。給与振込口座は、あくまでも生活費口座として機能させ、余分なお金は口座に残しておかないことが大事。預貯金はあるが、その大半は普通預金、という人は少なくありません。旅行代金の引き落としがある、大きな買い物の予定がある、ボーナス払いのクレジットカードの決済がある、などいろいろな予定がある場合は、その金額だけ残して、余分なお金はいったん別の口座に移しましょう。
ボーナスからいくら貯蓄する、と決めている人でも、手続きや資金移動で時間がかかる場合、生活費口座の残高がいったん膨らむと、気持ちが大きくなり、ムダ遣いをしてしまいがちです。貯蓄すると決めているなら、その金額は、別にしておくと、使いすぎを防げます。
明確な預け先があるなら、早めの行動が肝心!
銀行の定期預金でも、一般の定期預金より金利が高いところもあります。地銀のネット支店やネット銀行を利用していない人は、今回のボーナスからスタートさせましょう。ただ、今から新規に口座を開設するとなると、早くて2週間、場合によっては1カ月近くかかってしまうことも。金利を優先するなら、先に口座開設を進めておく必要があります。
また、マイナス金利政策の影響で、消去法的に注目されている「個人向け国債」は、最低金利が0.05%と保証されており、相対的に金利が高く見え、見直されています。ただし、1年間は中途換金ができないので、少なくとも1年は解約しない、というお金であれば、ボーナスの預け先として候補に挙がりますが、それでも初回は手続きが必要ですから、やはり早めの行動が必要です。
短期間の定期預金を活用して、次の行動を考える手も
ネット銀行では、定期預金の概念が変わりつつあります。一般の銀行では定期預金といえば、長く預けるときに使うもの、というイメージがあります。子どもの教育費や住宅購入の頭金づくりなど、数年後に使う目的が決まっているお金を預けるときに使うものというイメージです。
しかし、ネット銀行のなかには、2週間満期といった非常に短い預入期間の定期預金が登場しています。期間は短いけれど、年利換算すれば、一般の都市銀行よりも金利が高く、イザ何かに使いたいときは、解約も簡単にできます。次の預け先を検討している間の利用、投資のタイミングを計るまでの待機資金の預け場所といった使い方もできます。
長期に預けることに抵抗があるのであれば、もう少し気軽に、こうした短期の定期預金を活用して、いつもの「普通預金口座」から余計なお金を別の口座に移してみるのもいいでしょう。
●オリックス銀行 eダイレクト2週間定期預金
預入金額:50万円以上1円単位
金利:年0.07%
●新生銀行 2週間満期預金
預入金額:50万円以上1円単位(ネット取引の場合)
金利:年0.03%
●楽天銀行 定期預金(1週間、2週間)
預入金額:10万円以上1円単位
金利:年0.02%
●東京スター銀行 スターワン1週間円預金
預入金額:10万円以上1円単位
金利:年0.05%
ボーナスは使わない普通預金と合わせて有利に預ける
先に説明したように、お金が貯まらない、という人の多くは、普通預金に預けっぱなしなのです。貯蓄と生活用の支出口座を分けないと、いつまでたっても貯まる家計にはなりません。ボーナスを機に、本当に普通預金口座に残しておくべきお金はいくらなのかをチェックしてみるのもいいでしょう。いまやさまざまなATMでお金を引き出すことができます。いざ、何かあったときのために普通預金口座にまとまったお金があれば安心かもしれませんが、日常で緊急にお金が必要になることは、そうありません。まとまったお金なら定期預金を解約すれば対応できるはずです。
1カ月の生活費+予備費として1カ月分程度があれば十分でしょう。それ以上のお金は、ボーナスと合わせて、別の貯蓄商品に預け替えをしてしまいましょう。
地銀のネット支店の定期預金金利は一般より高いのですが、預入単位が100万円などまとまった金額が必要なところが多いのです。こうした高金利のネット定期を考えているなら、ボーナスの貯蓄分と、普通預金の残りと合わせて預けるといいでしょう。
今回のボーナスを機に、ぜひ、自分の貯蓄行動を見直してみてください。
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