パズドラによって露わになったガチャ自主規制の脆弱さ

パズドラの図

パズドラと言えば業界を代表するタイトルであり、大きな影響力があります

モバイル端末向けゲームなどで多く採用されているアイテム課金方式のガチャに関して、日本オンラインゲーム協会(以下JOGA)は新しい「ランダム型アイテム提供方式を利用したアイテム販売における表示および運営ガイドライン」を2016年4月1日から施行しました。それを受けて、ガンホー・オンライン・エンターテイメント(以下ガンホー)が運営する「パズル&ドラゴンズ」は、2016年4月15日に、JOGAが定める有料ガチャによって手に入る希少なアイテムである「ガチャレアアイテム」を公式サイトに掲載しました。

【関連サイト】
ランダム型アイテム提供方式を利用したアイテム販売における表示および運営ガイドライン(PDF)

本来であれば、自主規制にメーカーが対応することによって、ゲーム業界の健全化が進む、という話なんですが、どうも今回のパズドラの対応は、健全化というよりも、JOGAの定める自主規制が穴のある、実質的に無意味であることを浮き彫りとさせるような内容でした。

メーカーが、いくつかの中から規制する基準を選ぶ

ガチャを利用するユーザーの図

ユーザーを混乱させて課金を誘引させたりすることのないように、規制が設けられました

JOGAの定めるガイドラインには、有料ガチャを運営する際のいくつかのルールがあります。概ね、ガチャを利用した際に、レアなアイテムが出る確率が低すぎることの無いように、レアなアイテムを手に入れるために必要と考えられるお金が高すぎることの無いように、あるいは、手に入る確率を明記するように、というもので、いくつかの基準から、メーカーが自分たちのゲームにあったものを選んで採用する、という形です。

パズドラが採用している方式を引用すると「a. いずれかのガチャレアアイテムを取得するまでの推定金額(その設定された提供割合から期待値として算定される金額をいう)の上限は、有料ガチャ1回あたりの課金額の 100 倍以内とし、当該上限を超える場合、ガチャページにその推定金額または倍率を表示する。」となっています。

つまり、ガチャレアアイテムを手に入れられる確率が1%以下なら、手に入れるために必要と考えられる推定金額か、もしくは単純にその確率を表示してくださいね、というものです。

しかしこれには、大きな穴がありました。問題なのは「いずれかのガチャレアアイテム」という表現です。