カーナビ・カーオーディオ

すべてを一新した最新「サイバーナビ」は何がすごい?

カロッツェリアのフラッグシップ・カーナビ、サイバーナビがフルモデルチェンジした。プラットフォームを一新し、ナビ能力に磨きをかけた新サイバーナビの凄さはどこにあるのかを解説。

石田 功

執筆者:石田 功

カーナビ・カーオーディオガイド

サイバーナビ2016年モデルはプラットフォームを一新

パイオニアのフラッグシップ・カーナビ、カロッツェリア・サイバーナビがフルモデルチェンジし、6月から9月にかけて順次発売される。車種専用の10型大画面モデルがラインナップに加わるなど、なにかと話題の多いサイバーナビ2016年モデルだが、真の凄さは何かを探ってみた。

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カロッツェリア・サイバーナビが一新。写真は8V型モデルのAVIC-CL900


サイバーナビ2016年モデルは基板からOSに至るまですべてを一新。最先端のプラットフォーム「AJ」を採用した、これによって処理速度は従来の3倍以上。フリック&ドラッグなど、スマートフォン同様の操作ができるが、操作レスポンスは快適だ。ほかに、スマートコマンダーやスマホアプリによる操作にも対応している。もちろんタッチパネルは静電容量式。ディスプレイは7型ワイドのみVGAで8型と10型はXGAだ。

自車位置精度はライバルの追従を許さない

スマホライクな操作系に関しては、すでに他社も採用しているところで、むしろサイバーナビが後追いした形だが、サイバーナビが他社の追従を許さない部分のひとつが自車位置精度の高さだ。昨年までのモデルも自車位置精度に関しては他のナビを圧倒していたのだが、2016年モデルはその性能にさらに磨きをかけるべく、6軸3Dハイブリッドセンサーをはじめとした自車位置精度専用システム「レグルス」を採用。GPSのみならずグロナス、みちびきを同時受信できる上にSBASというGPSの補正データにも対応することで、大幅に精度を高めている。

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測位システム、レグルスにより自車位置精度を大幅に向上


従来のモデルが誤差数メートルだとすれば、2016年モデルの誤差は数センチのレベル。今後実現するであろう自動運転車では自車位置精度の高さが重要になるが、それに使えそうなレベルの自車位置精度である。また精度が高いだけではなく、地図の回転もより滑らかになっているというし、地図データのフォーマットを新しくしたことで、従来に比べて約70倍の階調表現が可能になり、見やすさも高まっている。

情報ネットワークが大幅進化

スマートループを中心とした情報ネットワークも、サイバーナビが他社の追従を許さない部分だが、その性能にも磨きをかけた。天候や渋滞など、ドライブ状況の変化に応じて最新情報を得るのは従来のサイバーナビでもできたが、これまではユーザーが情報を取りに行くプル型が中心だった。それが新サイバーナビではプッシュ型になった。最新の情報を、画面表示と音声で自動的に知らせてくれるのだ。

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さまざまな情報を提供してくれる


スマートループといえば、プローブ情報に基づくきめ細かい渋滞対応力とルート探索の精度の高さがあるが、その点もさらに強化した。従来は通信によって得た情報をもとにカーナビが計算してルートを導き出す方式だったが、サイバーナビ2016年モデルでは、リアルタイムで収集した走行データと長年蓄積されたプローブデータを元に、サーバーにある高性能なコンピュータで高速演算して時間や距離、料金、効率まで考慮した最適なルートを導き出す方式に変わる。

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秋にはスーパールート探索が可能に


「変わる」というのは、6月の発売時点ではまだ対応していないから。しかし秋には対応予定で、先にカーナビ本体を入手しておいても、ソフトウェアのみのアップデートで対応する。このスーパールート探索が実現すれば、より精度の高いルート探索が実現する初だ。また、急ブレーキが多い地点、いわゆるヒヤリハット地点を地図上に表示し、ルート誘導時や通過時に音声で教えてくれる機能もある。これもスマートループによって長年蓄積されたプローブデータがあるから実現した機能である。

MAユニット追加でドライブサポート

秋以降に追加される機能といえば、ドライブサポート機能がある。これは従来のサイバーナビにもあったスカウターユニットが進化した、マルチドライブアシスト(MA)ユニットを連携させることで実現する機能。MAユニット同梱モデルや単体MAユニットの発売が9月になるため、ドライブサポート機能への対応は秋以降になる。

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MAユニットは9月発売予定


このMAユニットはドライブレコーダーとしても使えるほか、駐車中のセキュリティ機能も持つ。またドライブ中は、前方車両接近警告や誤発進警告、右折時つられ発進検知、レーンキープサポートなどの安全運転支援も行う。さらに、車上荒らしや事故が発生した時に、指定された宛先に位置情報や静止画をメールで通知する機能もある。MAユニットはどのサイバーナビ2016年モデルにも追加装着できるので、先にナビ本体を購入して、後でMAユニットを付け足すことも可能だ。

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前方接近警告


前作にあったヘッドアップディスプレイが廃止されたり、幾つかの機能はなくなったりもしているサイバーナビ2016年モデルだが、トータルで見ると大幅に進化した。ナビ機能を見ると市販モデル最強と断言できる。その新サイバーナビのラインナップはサイトで確認のこと。ここでは型番と実勢価格を記しておく。

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アルファード専用10V型モデルのAVIC-CE900AL


●8V型ラージサイズ
AVIC-CL900 17万円前後
AVIC-CL900-M 23万円前後
●7V型200ミリワイドモデル
AVIC-CW900 15万円前後
AVIC-CW900-M 21万円前後
●7V型2DINモデル
AVIC-CZ900 15万円前後
AVIC-CZ900-M 21万円前後
●10V型アルファード専用
AVIC-CE900AL 32万円前後
AVIC-CE900AL-M 40万円前後
●10V型ヴェルファイア専用
AVIC-CE900VE 32万円前後
AVIC-CE900VE-M 40万円前後
●10V型ノア専用
AVIC-CE900NO 31万円前後
AVIC-CE900NO-M 39万円前後
●10V型ヴォクシー専用
AVIC-CE900VO 31万円前後
AVIC-CE900VO-M 39万円前後
●10V型エスクァイア専用
AVIC-CE900ES 31万円前後
AVIC-CE900ES-M 39万円前後
●10V型ステップワゴン専用
AVIC-CE900ST 31万円前後
AVIC-CE900ST-M 39万円前後
●マルチドライブアシストユニット
MD-MA1 6万円前後

カロッツェリア

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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