ホテルが満室で予約が取れない!
旅行や出張でホテルをネット予約するとき、お目当てのホテルが「満室」で困った経験はありませんか? そこで諦める前に試してみたい”裏ワザ”があります。満室になっているホテルでも、時期やタイミング、条件によっては意外にも空室をゲットできるかも! 日々ホテルへチェックインし続けているホテル評論家が、実体験として提唱する予約術をご紹介します。満室・キャンセル待ちのホテル 狙い目は「3つの"3"と"T"」
人気の全国チェーン予約は特にハードルが高い
"3日前"が狙い目! キャンセル料が発生するのは3日前からというホテルが多くあります。複数のホテルを仮押さえしていた人や、予定が確定しない人がこのタイミングでキャンセルするので、空室が出るタイミングとなります。
"当日午後3時"が狙い目! ホテルのチェックイン時刻は午後3時が多いことから、当日キャンセルは正午から午後3時過ぎくらいに出ることが多いといわれ、この時間帯のキャンセルをチェックしたいというものです。
諦める前の"3時間前"が狙い目! 例えば21時頃にチェックインしたいけれど空室がないという状況ならば、はなから諦めず3時間前の18時頃に再度確認してみましょう。更にキャンセルが出ている可能性はもちろん、“当日限定プラン”などお得に予約できる可能性も高くなります。空室がゲットできなくても、3時間くらい前であればその後の行動にも柔軟に対応できるでしょう。
キャンセル待ちには電話予約のほうがいい?
このような直前キャンセルによる空室は、ネット上には反映されないケースも多くあります。そこで最後の「T(Telephone)」です。直前に発生する空室は、手数料のかかる予約サイトへ出すよりも自社サイトへ、もっと言えば電話予約してきた人に売ってしまいたいとホテルのフロントスタッフは言います。
ホテル経営から考えれば、本当に満室なのに問い合わせの電話ばかりかかってくるのは非効率的と言えるでしょうが、「ネットには出ていなかったが電話したら予約できた」という成功例は多くあります。キャンセル狙いに“電話は最強”と言えるでしょう。
もちろん絶対に予約が取れる、とは言い切れませんが「3 つの"3"と"T"」の裏ワザを使うと、ネット上で満室のホテルでも予約できる可能性がぐっと高まります。ぜひ試してみてください。こうした裏ワザが使える背景には、ホテル業界のある悩みがあります。
ホテル予約が困難な状況は深刻
東京や大阪のような大都市、人気観光地の京都で顕著な傾向だったホテル予約が困難な状況は、次第に札幌や福岡、名古屋といった地方の大都市へも波及していきました。稼働率ばかりでなく、ADR(平均客室単価)も上昇し、旅費規程内では「まともなホテルには泊まれない」という出張族の声も続出しています。
また、ホテル予約が困難な要因は、訪日外国人客の増加と言われています。数ヶ月前には予約を入れるという訪日外国人客に対し、日本人の出張族でいえば1ヶ月前~1週間前、中には明日からというタイミングでのホテル予約。これでは歯が立ちません。
実は空室で困っているホテル!?
こんな活況にホテルはさぞウハウハだろうと思いきや、実は悩みを抱えているところも多いようです。日本のホテルはキャンセル料の規定が緩いと言われています。3日前から30パーセント程度、当日になって80パーセントや100パーセントという例が多くあります。しかも余程のことがなければ、そのキャンセル料すら請求しないことが慣例になっているのです。早期からのキャンセル料設定には、“がめつい”と感じる日本人が多いのでしょうか。このキャンセル料設定の緩さもあってか、直前にキャンセルされる例が続出しホテルを悩ませています。直前キャンセルの裏には、仮押さえしていた複数のホテルから本命に絞るという動きがあります。これは訪日外国人客に限らず、日本人客にも同様の傾向が見られるといいます。「事前に予約していたホテルよりも、条件の良いホテルに空室が出ると、即座に移行する傾向が顕著」とホテルの予約担当者は言います。身に覚えのある読者もいるのでは!? そんな背景があり、今回ご紹介した裏ワザも有効になってくるのですね。
「狙い目はこの時期!季節ごとのお得なホテルの泊まり方」では、ホテルが特に安く泊まれる時期について解説しています。ぜひこちらもあわせてご覧ください。