ジオパークとは?
「ジオ」とは、ギリシャ語で「地球」や「大地」を意味します。珍しい地形や美しい地層、地質学的に貴重とされる自然遺産を持つ地域を「ジオパーク」に認定し、観光的な活用や自然遺産の保護活動を行う動きが高まっています。日本国内には、「世界ジオパーク」が8か所、「日本ジオパーク」が31か所(2016年3月現在)あります。認定地域はいずれも、豊かな自然や美しい景観、そして地球の歴史を感じられる場所ばかり。近くのジオパークに出かけてみませんか?伊豆半島ジオパークで海食洞を散策
ジオパークの楽しみ方
ジオパークを楽しむなら、ガイドツアーがおすすめです。その土地の生い立ちや地質学的な歴史、一般の観光では見つけることのできない貴重な景観に触れることができるかもしれません。例えば、伊豆半島ジオパークで活動する「伊豆半島ジオガイド協会」は、伊豆半島全域を11のエリアに分けてガイドツアーを行っています。その中で伊東エリアのジオガイドツアーに参加してみました。わかりやすく面白い説明に夢中になります
魚がおいしい理由を知る
ガイドツアーはまずはじめに、伊東地域の活火山の歴史と伊豆半島のおいたちを学ぶことから始まりました。伊東といえば、伊豆半島の中でも比較的有名な温泉地。そして伊東の魅力といえば、なんといっても魚がおいしいこと。その2つの理由は、伊豆半島の歴史と火山の生い立ちに隠されていました。伊東地区の火山の歴史を感じる場所や、洞窟、海岸線沿いの地形など、地質学的に珍しい場所を案内していただき、ツアーの最中は驚きの連続。何度も訪れている伊東の地でありながら、初めて知ることが多く、「ジオパーク」の面白さに魅了されました。城ケ崎海岸のポットホール
伊東エリアの主なジオポイント
特徴的なプリン型の大室山は、約4000年前の噴火により作られたとされています。山全体に「スコリア」と呼ばれる、茶色の軽石が目立ちます。スコリアは、粘り気の少ないマグマが河口から噴水のように吹きあがり、たちまち冷えて軽石になったもの。大室山はスコリアが降り積もってできた「スコリア丘」なのです。毎年春に山焼きを行い、美しいプリンの形が保たれています。城ケ崎海岸のいがいが根
築城石の安山岩
伊豆半島ジオパークならではの楽しみのひとつに、「ジオ菓子」があります。ジオパーク内のさまざまな珍しい岩石を模して作られた「ジオ菓子」は、スコリアを模した焼チョコや安山岩クッキーなど、ちょうど目にしたばかりのジオ名物をお菓子にしたもの。聞けば、手作りで添加物を使わないこだわりのお菓子なのだとか。ジオをテーマに旅行を楽しみ、おみやげにジオ菓子を楽しめば、ジオをテーマに旅が数倍楽しくなりそうです。
安山岩の築城石を模した「ジオ菓子」
国内のジオパーク(2016年3月現在)
世界認定を受けている「世界ジオパーク」と、日本独自の認定による「日本ジオパーク」を以下に紹介します。ジオパークを訪れる際は、その地域で行われているガイドツアーを探してみてください。■世界ジオパーク
洞爺湖有珠山・アポイ岳・糸魚川・山陰海岸・隠岐・室戸・阿蘇・島原半島
■日本ジオパーク
とかち鹿追・三笠・白滝・八峰白神・男鹿半島大潟・ゆざわ・三陸・佐渡
磐梯山・苗場山麓・茨城県北・下仁田・秩父・銚子・伊豆大島・箱根・伊豆大島
南アルプス・立山黒部・白山手取川・恐竜渓谷ふくい勝山・南紀熊野・四国西予
おおいた姫島・おおいた豊後大野・天草・霧島・桜島錦江湾
栗駒山麓・Mine秋吉台・三島村鬼界カルデラ
日本ジオパークネットワーク