「恋多き女」と呼ばれて……43歳・シングルマザーとして恋愛相談
梅宮アンナとAllAbout ガイド 潮凪の恋愛トーク!
恋多き女性というイメージの梅宮アンナさん。でも実は、「恋愛は苦手で失敗ばかり」だとか。独身・シングルマザーの「ひとりの女性」として、これからの恋愛をどう考えるか。43歳になった今だから語れる等身大の恋愛トークを、プライベートでも親交のあるAllAbout 恋愛ガイドの潮凪がナビゲート。
>>前編は梅宮アンナがテレビから消えた空白の時間を語った「リセット―生まれ変わった梅宮アンナの今と人生観」です
トム・ソーヤみたいな、少年っぽい人に憧れがあるんです
「40代から、幸せな恋愛をするにはどうしたらいいのでしょうか?」
梅宮:私、恋愛って、苦手なんです。いつもフルスイングなのに失敗ばかり。潮凪さん、どうしたらうまくいくの?
――仕事では、「物事がうまくいかないときは周りのせいじゃなく、自分が今いる“ステージ”を変えないとダメ」と言っていましたね。恋愛だって人間関係だから、引き寄せるものだと思いますよ。そういうのって実感します?
梅宮:まだ実感とまではいかないけど、最近スポーツをやっていて、芸能界以外の場所での交流が増えたことで、出会う場所や人が変わってきました。若いころは、芸能界やパーティでの出会いが中心だったから、いわゆる“遊び人”みたいな男性も多くて、それが当たり前だと思ってた。その反動か、トム・ソーヤみたいな(少年っぽい)男性への憧れはずっとあるんです。
――あぁ、若いころの環境は、たしかに恋愛観にも影響しますよね。
梅宮:しかも私、好きになると、自分のことをな~んでも話しちゃうの! みんな私のことを誤解しているって思っているから、本当の自分をわかってほしくて。そうすると、遊び人の男性ってそういうスキにグイグイ間合いを詰めてくるんですよ。しかもスピードが早くて、痒いところに手が届く! 私は好きになったら一直線ってタイプだから、いつの間にか相手のペースに持っていかれて、私が追いかける立場になっていたり、疑わしいところがあってもこんな状態もありかもって思ってしまうパターンが多かった……。
――それ、“高嶺の花に見えて意外と簡単に手に入ったぞ”、なんて思われているのかもしれないですね。男性は、口説いてすぐに落ちた女性よりも、きちんと段階を踏んでゆっくりと交際に至った女性のほうを大事にする傾向はあると思いますよ。
梅宮:あぁ……昔、母に恋愛相談をして、“愛はゆっくり育むものよ”って言われたのを思い出しました。若いころって、“どうして? 今日会いたいんだからいいじゃない!”って彼のもとに飛んでいったりしちゃってました……。
――でも、そういう展開の早すぎる“恋愛の事故”で悩んでいる女性は多いんじゃないかな。大人になって、しばらく出会いがなかった女性の場合も、注意が必要ですよ。久々に口説かれて、これを逃したら後はないって思ってそのままお泊りしちゃったり……でも、相手はただの遊びだったりするケース。恋愛ではなく、下心を満たすために付き合わされたようなものかもしれないから。
梅宮:それ、女性が本気だったら最悪。もう、男って……!
――もちろん、最初から“お互い遊びで楽しもうね”というニュアンスがあれば、のるかそるかは自己責任って考えもありかもしれない。でも、真剣交際を匂わせて遊ぶだけ、というのは、ルール違反。とくに、真剣に再婚を考えている大人の女性は、そんなロスタイムは絶対に避けて欲しい!
「見た目と違って、重いね」と言われるのが怖かった……
「こう見えて、恋愛すると中学生みたいになっちゃうんです……」
梅宮:実際、40代としていつか人生の伴侶が欲しいって気持ちもあるんです。……でもね、大人になると、“付き合おうよ!”とか“私ってあなたの何なの?”とかって、聞きづらくなりますよね。聞いちゃうことによって関係が壊れてしまうことが怖い。昔、“見た目と違って重いね”って言われたこともあるんです。やっぱりグレーゾーンではじまって、ゆっくり、ゆっくりと恋愛を進めるしかないのかな……。
――いや、僕の周囲の男性の意見を聞くと“付き合う、付き合わない”は、ハッキリと示された方が嬉しいと聞きますよ。本気の恋をしているときは、男だって、遊ばれるのは怖いし、告白するのも怖いから。
梅宮:へえ! 意外ですね。でも、私、そんなの無理、怖くて聞けない!!
――怖いけれど、あとで悲しまないために、頑張って聞きましょう! しかも、関係が深まる前に。言い方も重要ですよ。たとえば、手をつなごうとか、キスをしようとかっていうタイミングで、“そういうのは、つきあってからでしょ?”ってやさしく言ってみる。それによって、軽くない女性だと思わせることができるし、彼の意思も確認できる。それで離れていくような男性は、最初から遊びだってことですからね。
やたらと忙しがる“アリバイ自己申請男”には気をつけろ!
イベントプロデューサーの顔を持つガイド潮凪は、職業柄、大人の社交場での出会いに立ち会うことが多い。
梅宮:女性としては、積極的にリードしてくれる男性のほうがうれしいものだれど、スムーズ過ぎるのはアブナイのかな……。早く始まって、早く終わってしまうケースは、今まで多かったかも。ちょっと気が利かない、もっとリードしてよって思うくらいの男性のほうが私には合うのかな。あとは、どんな人を避けておくべき?
――まず、彼女の前でやたら忙しがる男。
梅宮:えっ、忙しい男性って仕事が充実している男性ってことじゃない? 若い時は自由な人、時間がいつでも作れる人が好きだった。私が忙しいから、そういう人じゃないと会えないでしょ? だから、会いたいときに会えないなら、無職の人と付き合いたいと言って、周囲に驚かれたこともあります(笑)。
――いや、無職っていうのは極端すぎるけど(笑)、頻繁には会えない理由をわざわざ最初から言ってくるのは、なにかを隠している証拠かもしれない。似たような例だと、親と住んでいると言ってくる男性。こういった“アリバイ自己申請男”はたいてい別のステディ(交際中の女性)がいるか、複数の女性がいるか……あるいは家族持ち、つまり、不倫や浮気に巻き込まれる可能性が高い!
梅宮:……私ね、本当に純愛主義なの。だから、そういうことになると傷が深くて、寝込んで動けなくなるかもしれない。気をつけます……。
失恋から逃げた。それでも、少し前に進めるならいい
「いくつになっても、恋愛って難しい」
――アンナさんは、失恋からどうやって立ち直るんですか? 私のオススメは、別れたその日に人が集まる場所に行く、そして新しい人と出会いに行くこと。なるべく早く未来への希望を摂取したほうが、失恋には効果的です。痛み止めの麻酔になる! 早く前に進むことができるって思います。そのほうが家で泣いているよりずっといい。
梅宮:男で傷ついたものは男で取り返す、みたいなことですか(笑)。たしかに、若いころはそれでもいいかもしれませんけど……でも、ひとつ前の失恋ではあまりにも傷が深くてそれができなかったんだよね……きつかった!
――つらかったですね。あとは、定番だけど、音楽を聴く、運動をする、おいしいもの食べる……などですかね。気分転換して、失恋直後の痛みを緩和する、応急処置というイメージ。“失恋救急箱”のようなものですかね。
梅宮:私の場合、旅に出ましたね。祖母の故郷・アメリカへ。彼との思い出がある場所が視界に入ると引き戻されてしまうのがつらくて。もちろん国内でもいいし、短期間でもいい、どこかに移動する! ただの逃避なんだけど、それでも前に進めるなら、いいと思うんです。あとは、日常でも、ストレスをリセットする方法を持っておくといいかもしれないです。
――日常でも?
梅宮:私、車の運転が大好きなんです! もし、マネージャーさんの送迎ばかりだったら仕事にならないかもってくらい、毎日の通勤が気分転換になってます(笑)。香水とリップは、いつもの自分になるためのルーティンのような感じで、欠かせないものですね。
「サングラスと香水とリップをつけて、車のエンジン音を聞くと、気持ちがオンになるんです」。香水は、TOM FORD。リップはM・A・C Cremesheen-Glass。
梅宮アンナ、いまの理想のタイプは……ハイブリッド男子?
二人の大人の恋愛談義は終わらない。
――さて、そうして失恋も乗り越えた今、どんな恋愛をしたいですか? 好きな男性像って変わりました?
梅宮:変わりましたよ。仕事をがんばっていて、自分の世界を持っていて、忙しくてもお互いを信頼し合えるような人がいい。あとは、自然が好きで、一緒に太陽を浴びてくれるような人!
――まさにビジネスマンとトム・ソーヤのハイブリットですね(笑)。忙しい合間をぬって励まし合い、癒し合う。そして、余計な拘束はしない。離れていても信頼し合える。実際、そんな恋愛スタイルを好む男性は多いですよ、成功者ほどね。
梅宮:今の時代、女性は自分のためにも、仕事はやめない方がいいと思っています。そのほうがそれぞれが自立できて、お互いの世界があるからこそ、関係がうまくいくんじゃないかな。みんな、もっと自分のやりたいことに、素直になったほうがいいのかもしれませんよね。大人だからこそ、恋愛も怖がらずに!
――たしかに、女性は家庭に入って、毎日エプロン姿で夫の帰りを待っている……というのがいいとは限らない時代になってきていると思います。男からしても、好きなことをして、輝いている大人女性は魅力的ですよ。
二人の大人の恋愛談義は終わらない。大人の女性が生きることを楽しみ、そして恋を楽しむためには、どうやら「自分流」を大切にすることがキーになりそうである。
撮影/萩原昌晃
■Information
『女は「ひとりの時間に」磨かれる』(梅宮アンナ・著)
恋愛、結婚、出産、離婚を経験をし、傷つき、仕事も恋もすべてを失い……改めて自分を見つめ直した梅宮アンナの自伝エッセイ。母として、女として、自力した人生を歩みたいという想いを胸に、自分の成長、充実した毎日のために、大切にしているひとりの時間の過ごし方を語る。
>>前編は梅宮アンナがテレビから消えた空白の時間を語った「リセット―生まれ変わった梅宮アンナの今と人生観」です