世界で唯一のビートルズ・ホテル、その名も「Hard Days Night Hotel」
世界で唯一のビートルズ・ホテル、それがビートルズの出身地リバプールの中心部にある4つ星ホテル「Hard Days Night Hotel」です。ヴィクトリア朝時代の1884年に建設され、現在は歴史的重要建築物に指定されているセントラル・ビルディングスを改装して、2008年にオープンしました。宿泊客の70~80%は海外からのビートルズファンだそうです。ビートルズが駆け出しの頃から、合計292回プレイしたというライブハウス キャバンクラブや、彼らが足繁く通ったパブ、ザ・グレイプスがあるマシュー・ストリートに面したこのホテル。まさに”ファブ・フォー”の名を冠した建物としては完璧な立地です。ちなみに、”ファブ・フォー(Fab4)”というのは、Fabulous Four(素敵な4人)という意味の略語で、ビートルズの総称としてよく用いられます。
ホテル内ツアーに出発!
重い扉を開けて階段を上がり、さらにドアを開けるとラウンジとレセプションが。ホテル内に入ると目に飛び込む数々のビートルズグッズ。BGMにはもちろん彼らの曲が流れています。ファンとしてはテンションが一気に上がる瞬間ですね。有名人の利用も多いらしく、最近ではジャスティン・ビーバーや、マイケル・ブーブレ、ロバート・ダウニー・Jrも宿泊したのだとか。ちなみにガイドが宿泊した初日はホテルで結婚式と披露宴が開催されていました。こちらのホテル、結婚式・披露宴会場としても人気のようで、これまで年間平均で100組以上が式を挙げられているそうです。新郎新婦が必ずしもビートルズファンという訳ではなく、式場・披露宴会場として変わり種のため、人気があるとのことです。
レセプションがあるグランドフロアから最上階の5階まで続く螺旋階段。壁面に飾られた一面の写真は、グランドフロアから順に、彼らの歴史を追えるようになっています。リフト(エレベーター)もありますが、ファンなら一度は階段を利用しましょう! ちなみに、ほとんどのゲストは5階から下ってバンドの歴史を振り返っていくそうです。
上記写真には、ビートルズ、ジェリー&ザ・ペースメイカーズ、ビリー・J・クレイマー&ザ・ダコタス、そしてビートルズのマネージャーのブライアン・エプスタインが写っています。60年代初期リバプールの熱狂の音楽シーンが垣間みれるこの写真を眺めながら一杯やるのは一興です。カクテルもビートルズにちなんだ名前になっているんですよ。
それでは、いよいよお部屋に入って行きます。
客室に凝らされた工夫とは?
ホテルの客室は全部で110室。それぞれの部屋にビートルズにまつわる絵画が飾られているのですが、そのデザインは全部違うとのこと。「どんな絵にあたるか?」というのも泊まるときのひとつの楽しみになりますね。絵画の他に、気が利いているな、と思わずニヤリとしたのが、ドアノブにかけるタグの文字。普通は、”Please Clean.“(掃除をお願いします)や”Please Do Not Disturb.”(構わないでください)”といったフレーズが使われていますが、さすがはビートルズホテル。ウィットに富んだフレーズで宿泊客を楽しませます。下の写真をご覧ください。
”Please Clean.“の代わりに”I Need You.“、そして”Please Do Not Disturb.”の代わりに”Let It Be.”と、それぞれビートルズのヒット曲タイトルになっているのです。しゃれてますよね。ちなみにガイドは、宿泊の日の前日から取材・取材で犬のように働いたので、この”ポール熱唱”の部屋で、丸太のように眠りました。しっかり休養がとれて、翌朝は、"I feel fine."でした。
ジョン・レノン・スイートにも潜入!
客室110個の中には、2つのスイートルームが含まれています。ジョン・レノン・スイートと、ポール・マッカートニー・スイート。今回、ゲストが到着する前のわずかな時間を狙って、ジョン・レノン・スイートを特別に見せていただきました。ジョンが夢の中で歌ってくれそうなくらい、ジョン一色のレイアウトでした。この部屋はバルコニーにも出られるようになっていて、リバプールの街を一望できるのも良かったです。
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