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まだまだ謎に包まれたショーンK事件にメスを入れる

本人の謝罪と休業宣言でいちおうの決着を見たショーンKの経歴詐称問題。しかし、そこにはまだまだ謎が潜んでいるのです。「ホラッチョ」などの瑣末に見える話題から、現代日本への影響まで、グローバル(!?)に切り取ります。

広川 峯啓

執筆者:広川 峯啓

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一応の決着はついたが……

この春からニュースショーのメインキャスターに決定していた経営コンサルタントのショーンKの経歴詐称が暴かれ、またまた芸能界を騒然とさせています。

そうなると、ほっておかないのが各種ネット民たち。怒りと冗談の入り混じったバッシングの膨大な書き込みがアップされています。こちらも毎度のことですが、中にはショーンK当人よりもその周辺を叩きたいという魂胆や下心が透けて見えるものも結構ありますが。

3月19日には、長年活動を続けてきたJ-WAVEの放送で、長らくの休業、メディア活動の停止を涙声で伝えたショーンK。これで一応の決着がついたということになりそうですが、改めて振り返ってみると、まだまだいくつもの未解明な事柄が残されています。そこで、このまま忘れ去られてしまう前に徹底検証してみたいと思います。


見過ごせないホラッチョ問題

まずは、今回の事件の最も核心部分から外れた「ホラッチョ」問題に取り組んでみたいと思います。そんな枝葉の話題、どーでもいいとお思いの方も多いでしょうが、実はこの辺が意外と核心に迫ってたりするんです。

今回の記事の中には、ショーンKこと、本名・川上伸一郎の同級生からの証言によって、高校生時代のあだ名が「ホラッチョ川上」だったことも掲載されていました。その同級生によれば「熊本弁でホラ吹きの意味」とのことでしたが、その後、熊本弁研究家や方言辞典によれば、熊本弁の中にホラッチョはないことが判明しました。

「あー、それは詐称にならないんだ」というのが素直な感想でした。別にあげ足を取っているつもりはありません。こうした証言があったこと自体は嘘ではないという弁明が来ることも、容易に予測がつきます。しかし、そうなるとショーンの経歴詐称を知らないで起用した各番組が、次々謝罪したことをどう見るべきなのでしょうか。謎は深まるばかりです。


何のための「嘘」なのか?

人が人に嘘をつく理由は細かく分ければ無数にあるのでしょうが、精神的疾病に侵されているという例外を除いて、大きく括ってしまうと自己の利益を図るためだと言えるのでは。

しかし、今回の詐称はどんな利益を目論んでいたのでしょうか。テレビ、ラジオの仕事も好調で、講演会等のオファーも多かった最近のショーンにとって、英文で経歴詐称することにどんな意味があったのか? これも謎です。

やじ馬なりに無い知恵絞って推理してみましたが、いちばん有り得るのは「消しそびれ」でしょうね。英語だから日本語よりは目立たなかったし、突然消してしまうと却って悪目立ちする危険も考えたのかもしれません。


ショーンKは1人じゃない!!

ここまでお読みいただいて、ひょっとしてショーンKを擁護していると誤解されたかもしれません。もちろん、ホームページに嘘の経歴を載せたことは見過ごすべきではないでしょう。あくまでも個人的なイメージですが、イリーガルにならないギリギリの所を攻めてきたつもりが、ついすっぽ抜けてポカをやらかした人、それがショーンKなのでは。

というのも、ブレイク以前から数々の著作を発表していた彼ですが、そのプロフィールには学歴も資格も記されておらず、世界を股にかけての業務内容が抽象的に記されているのみなのです。決定的証拠はつかませないまま、高学歴イメージをふりまいてきたものの、報道番組のキャスターという要職についたばかりに、隠されていた嘘が暴かれてしまったのは、極めて皮肉な結末でした。

逆に言ってしまえば、大々的に注目される立場に抜擢されなければ「華麗なる経歴」は、疑われることもなかったのでは。ということは、世間の片隅にもこじんまりした大勢のショーンKが暗躍しているのかもしれません。自己アピールやり過ぎの人物にはくれぐれもご用心を!
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