制服は捨てる?とっておく?卒業、進学で着なくなった制服
思い出の制服、捨てられない!?
多くの中学、高校で採用されている「制服」。卒業しても、思い出のしみこんだ制服を捨てることができないでいる人は少なくありません。中には、きょうだい全員の制服やジャージを保管しているお宅も。でも、もう二度と袖を通すことはないし、場所をとるし……。
単に捨ててしまうのは胸が痛むけど、誰かの役に立ったり、省スペースで保管できたりする、こんな活用の仕方もありますよ。
<目次>
制服を「寄付する」…着なくなった制服を後輩のために
子どもの貧困が深刻な問題になっています。義務教育は無償で受けられますが、制服は購入しなければならず、高額な制服の購入費に悩む生徒の保護者が増えています。
公立中学でも、制服一式や体操服で、入学時に7万円程度はかかるのが普通。
生活保護世帯や住民税非課税世帯であれば、国の制度である就学支援制度の対象となりますが、それだけでは十分でない世帯もあるでしょう。また、生活保護を受けたくない、あるいは微妙なラインで制度の恩恵を受けられない世帯にとって、制服の購入は、同様に大きな負担です。
制服を寄付できるかどうか聞いてみよう
日本の学生服は生地も仕立てもよく、長く着ることができます。不要になったからといって捨ててしまうよりも、こういった家庭に役立ててもらいたいものです。といっても、制服の寄付のルートは確立されていません。
地域によっては、NPOや有志が「制服バンク」を設け、寄付する人と譲り受ける人を仲介してくれていますが、どの地域にも必ずあるとは限りません。地元にそういった受け入れ先があるかどうかわからない場合は、卒業する学校の教職員やPTA、市区町村の教育委員会、福祉協議会などに、
「まだ着られる制服があるのですが、寄付できないでしょうか」
と尋ねてみましょう。卒業生の意見の積み重ねで、制服の寄付ルートが確立されるかもしれません。
ランドセルや体操着…制服以外にも、寄付できるものがあるかも!
制服のほかにも、寄付できるものがあるかもしれません。捨ててしまう前に確認しましょう。・カバン・ランドセル、靴、帽子、防災頭巾
・ジャージ、体操服
・笛や鍵盤ハーモニカ、書道・水彩セット、裁縫セット
制服は捨てるのではなく地域の人に譲る
卒業式が終わったら、地域の公民館や公園などを利用して「お下がり交換会」を開くのもいいですね。制服や子供服、学用品を無償またはごく低価格で譲り合うことができれば、お互いに助かります。一般のフリーマーケットよりも「学校、子供」に特化したものを集めることができるので、目的のものを探しやすいのがポイント。働いていて、ママ友ネットワークによる進学情報が十分に得られないママにとっては、情報交換の場ともなります。制服は売っちゃダメ!譲る際も個人情報の流出などに注意
制服に限っては、良からぬ市場に流れていく危険もあり、一般の服と同様に「売る」ことはおすすめできません。「譲る」場合も、知っている人以外には、なるべく着てくれる本人が確認できる方法で。また、ネーム刺繍や記名などは、ほどいたり塗りつぶしたりして、個人情報の流出を防ぐことも大切です。
着なくなった制服を小さくして保存する
傷みが多くて譲りにくい、とても思い入れが強く、ずっと持っていたいものもあります。しかし、場所をとるのは困りもの。そんな時は、熟練の職人のワザで「ミニチュア化」してもらうこともできます。 ミニチュア制服専門店「ミニフォーム」
制服ミニチュアサービスの草分け。実際に着用していた制服を、デザインそのままに縮小、丁寧に縫製。ぬいぐるみ(ダッフィー&シェリーメイ)やトルソーに着せ付けてくれるオプションもある。
テディベア・タイム「アニバーサリー・ベア」
ミニチュア化した思い出の制服をテディベアに着せ付けてくれる。足の裏に名前などの刺繍を入れてもらえる。一体のベアで夏冬二着制作も可能。
着なくなった制服を自分で保存する
ローコストに保存するなら、自分の手で。「ボタン」「生地の一部(ピンキング鋏などでカット)」「ネクタイやリボン」を、制服を着た写真と一緒に、額に入れて飾ったり、台紙に貼ってアルバムのように保存してもいいでしょう。できることなら制服を「捨てない」道を探そう
暮らしを一気にスッキリさせるためには、「捨てる」がいちばん早道です。でも、どんなものでも、地球上の貴重な資源と、誰かの貴重な時間を使って作られたもの。
できることなら、捨てずに生かし、次の人につなげる方法を見つけたいですね!
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