寒さ暑さを防ぐための内窓リフォームに、想定外の睡眠効果が
内窓を付けたら、ぐっすり睡眠できるようになったという声をよく聞く。
省エネな家にするには、この窓の断熱性能を上げることが早道ですから、手軽にそれが実現できる内窓の取り付けは人気のリフォームになっています。
実際、内窓を取り付けたら、夏に冷房が効きやすくなった、冬に暖かく過ごせるようになったという感想をよく聞きます。
ところがそこにもうひとつ、寝室に内窓を取り付けたら、夜に深く睡眠できるようになったという声もよく聞くのです。この快眠の秘密は、内窓の防音効果にあります。
ぐっすり眠るためには、寝室は30デシベル未満が理想
図書館は40デシベル。静かなようだが睡眠環境にはまだうるさい。
WHOの夜間騒音ガイドラインによると、室内での騒音が30~40デシベルになると睡眠に対して多くの影響が生じ、30デシベル未満であれば影響が生じないとしています。つまり質の高い睡眠をとるためには、30デシベル未満の環境が必要ということになります。
ではこの30デシベルとは実際どれくらいの音かと言うと、環境省のデータによると、各デシベルの目安は下記のようになっています。図書館で約40デシベル、これは実際その音源を聞きましたが、かなり静かな環境です。しかしそれでも睡眠には多くの影響を与えるというのには驚かされます。
【騒音の目安-環境省のデータによる】
- 80デシベル 航空機の機内
- 70デシベル 主要幹線道路周辺(昼間)
- 60デシベル 博物館の館内
- 50デシベル 高層住宅地域(昼間)
- 40デシベル 図書館の館内、戸建住宅地(昼間)
- 30~40デシベル 高層住宅地域(夜間)、戸建住宅地(夜間)
- 30デシベル ホテルの室内
内窓の防音効果でマイナス40デシベル、快眠できる寝室に
内窓にはマイナス40デシベルとかなりの遮音効果が期待できるタイプも(三協アルミ)
例えば三協アルミの内窓「プラメイクE2」の場合は、既存の窓に取り付けることで、マイナス40デシベルの遮音効果(※)が得られるとしています。(※三協アルミにおける一定の条件下においての数値)
つまり窓の外が70デシベルのかなりうるさい環境であったとしても、内窓効果でマイナス40デシベルで、室内では30デシベル。かなり静かになりますので、寝室に内窓を取り付けリフォームしたら、良好な睡眠が取れるようになった!という声が多い理由がよくわかります。
実は内窓が省エネアイテムとして一般に広まったのは、住宅エコポイント制度が実施されてからで、それ以前はどちらかというと防音性能が注目されていました。ガイドYuuも、大通り沿いの家に住んでいて、騒音を防ぐために内窓の取り付けリフォームを行ったことがあります。テレビの音が聞こえないと思ったら、内窓が開いていた!なんてことがよくありました。
通り沿いの家や、マンションの寝室をぐっすり眠れる環境に
内窓は今あるサッシの内側に取り付けるだけの簡単リフォーム(LIXIL)
もちろん本格的な防音をするには、壁の構造や換気扇の穴なども関係しますが、内窓の取り付けだけでも、かなり静かな環境が確保できます。ぐっすり眠れる寝室づくりに、ぜひ内窓を活用してみて下さい。
内窓の取り付けリフォームに掛かる時間は、1か所2時間ほど、デザインやカラーもいろいろあります。ガラスの機能やデザインを選ぶこともできますので、インテリアも楽しみましょう。
睡眠環境を整えるためには、騒音以外にも大事なポイントがあります。起きられない、夜眠れないなど、寝室リフォームの失敗事例を下記でご紹介していますので、あわせてご覧下さい。 【関連記事】
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