優柔不断な我が子に、歯がゆく感じることはありませんか?
優柔不断、自分で決められない子どもが、これといったものに気が向かない理由は何かという視点で考えると、答えやすくなる場合が
しかし、「今日はお気に入りのこの服を着たい」とハッキリ自分の意志を主張する子もいれば、そうでない子もいます。おもちゃで遊ぶ時も、自分の遊びたいおもちゃをサッと取って遊び始める子と、どのおもちゃで遊ぶか、いつまでも迷っている子もいますね。
決断力の高低は個性ですので、良い悪いではありません。ですが、何を聞いても「何でもいい」「いつでもいい」という答えばかり返す、いつまでも物事を決められない、そのような優柔不断な我が子に歯がゆく感じたり、「将来、人生の重大な局面に立った時、決断できるのかしら」と不安になることはないでしょうか……。
「決断力」は自主的な人生を歩むための大切な力
将来、自分の意見をはっきり主張しなければならない場面に遭うことは必ず出てきます。人生の局面や重要な場面で、決断するのが苦手であるが故に、いつの間にか自分の意としない方向に流されていた、という状況になる場合もあります。もし他者の意見に流され進んだ場合、障害やつまづきがあると、責任も他人に委ねるようになりかねません。「自分で決める、決断する」という力は、自分の人生を自主的に歩むためには、大切な力のひとつです。 親がいつも指示を出し、子供をコントロールしてると、「自分で考え、決断する」という学習場面がありません。ですので更に決める力が低下し、親はまた指示を出してしまうという悪循環が続きます。
今既に、決断力が低いと感じる小学生以上の子供には親はどのように関われば良いのでしょうか……。
優柔不断な子どもの決断力を高める具体的な尋ね方
■その1、二者択一にして尋ねる多くの中から選ぶことは、決めることに迷いを生じます。親が先に2つに絞って尋ねる方法があります。
例えば多くの本の中から選ばせるのではなく、冊だけ本を取り出し「どっちを読みたい?」と尋ねると、子どもは決めやすいでしょう。
■その2、具体的な条件を言葉にして尋ねる
子供は、頭の中で決断する材料が整理しきれていないことがあるため、決められない場合もあります。親が条件を言葉にして伝えてあげるとよいでしょう。
例えば「半そでのブラウスと長そでのブラウス、どちらを着る?今日は暑くなるみたいよ」と、条件を言葉にしてみましょう。そうすると自分で考え、「暑くなるなら半袖」と決断が直ぐにできるようになります。
■その3、消去法で尋ねる
選択して、決めることが苦手な子は、心が向かない方、嫌いな方を尋ねるのも決断を促すひとつの尋ね方です。
例えば、宿題をする場合、国語の本読みか算数の計算か、また理科の観察か音楽のリコーダーの練習か、どれを先にするか決められない場合、どれが今したくないか、尋ねる言葉掛けをしてみるのもいいですね。気が向かないのは何かという視点で考えると、結構直ぐに答えられる場合があります。
自分で決められない子は、他者を尊重する側面を持つ
優柔不断で決めることが苦手な子は、言い変えれば他者の意見を尊重し、周囲の和を大切にできる側面も持ち合わせています。ですので、チームで何かを協力して行うことや、人の立場に立ってもの事を考えることなどには優れているので、子供自身の強味であることも、親はしっかり覚えておきましょう。
子供の良いところを認めながら、「ここぞ!」と思う場面では、決断できるように、親は子供の個性を上手に伸ばしていきたいですね。
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