意外に健闘
三番手に『ヒガンバナ~警視庁捜査七課~』。『臨床犯罪学者 火村英生の推理』も悪くなくバラエティなど全体的に好調な日本テレビは番宣が浸透しやすく、ドラマも比例して好調なのは予想どおり。水曜22時のドラマ、日本テレビ優位で裏のフジテレビさっぱりなことが多いのですが、今回は『フラジャイル』が健闘していることに注目。大病院が舞台のドラマを見ていると、病院の規模の割に医師が少ないのが気になります(『白い巨塔』『ドクターX』などは例外)。『フラジャイル』は舞台となる診療科が毎回違い、ゲスト医師が出てくることでクリア。病理医が主役であることとあわせてこれまでの医療ものと違いを出すことに成功してます。
テレビ東京系『警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~』は初回からの伸びが最高。『下町ロケット』での悪役演技が評価された小泉孝太郎、今回はKYなキャリア刑事と演技の幅を広げています。
視聴率が低くても
小説原作の『ナオミとカナコ』『わたしを離さないで』は内容がしっかりしてます。『ナオミとカナコ』は特に中国人社長役の高畑淳子の怪演がみもの。『わたしを離さないで』はホッとするところがないのが見ててつらいのですが、突き詰めていくとどうなるか見守っていきたいところ。『お義父さんと呼ばせて』はホームコメディとして楽しめます。W主演の遠藤憲一、渡部篤郎に加えて和久井映見に祖父役で引っ掻き回す品川徹までベテラン陣の活躍が見事。若手にもうちょっと花があればヒットしたと思います。
そして『ちかえもん』。変わったドラマになるだろうと思っていましたが、予想以上にヘン。「近松さんは芭蕉さん、西鶴さんに勝るとも劣らん物書きや」といわれた近松門左衛門(松尾スズキ)、「西鶴も芭蕉も名前で呼ぶのになんでわしだけ近松?」と落ち込み、後で万吉(青木崇高)に「ちかえもん」と呼ばれて喜ぶ、など思わず「なんでやねん」とツッコミたくなるシーン満載の異色時代劇。この先『曽根崎心中』を書くことになるのは間違いないのですが、それ以外どうなるのか予想できません。
視聴率グラフ