電力自由化と省エネ照明

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電力自由化を機に消費電力について、もう一度考えよう

日本でも4月から電力の自由化が始まります。今まではおもに決められた地域の電力会社としか契約できなかったのが、自由化によりこれから電力事業に参入する様々な小売電力会社から、適切な企業を選んで電気を購入することができるようになるのです。もちろん従来の電力会社と継続して契約することもできます。

このように選択幅が広がることによるメリットもありますが、一方で手続きなど少し面倒な事務作業が加わるため、しばらく様子見、という方が多いようです。

今のところ電力の自由化は電力費が安くなるような印象を受けます。しかし、中長期的に見ると価格競争に巻き込まれ経営破たんする会社も出てくるかも知れず、そのことで電力供給の不安定から停電の心配も懸念されます。政府はそのようなことが起こらないよう、継続して電力を安定供給できる制度の導入を進めています。

また当初、電気料金は安くなっても、燃料費の高騰など様々な要因で高くなることも考えられます。現に自由化を日本より早く始めたドイツ(1998年に自由化)では一時期下がったにもかかわらず、その後慢性的に上昇が続いています。そのため企業努力による省エネ技術の普及と一般生活者の省エネに対する意識の向上が求められます。


省エネ住宅と省エネ照明

経済産業省など政府機関が設置する会議では2020年までにすべての新築住宅に関して省エネ基準の適合を義務付けるようになるようです。建物の断熱性能から冷暖房、給湯、照明などの設備機器の性能が計算され評価されるようになります。

そこで照明に関してはLEDの普及とともにますます省エネルギー照明の傾向が高まっていくものと推測されます。LEDの普及が始まる前の2009年度の調べでは、家で使用される電気機器のうち、電力を多く使用しているのはエアコンが一番で、二番目に多いのが照明でした。様々な調査データーがありますが図1はその一例です。
図1. 家庭の消費電力割合図

図1. 家庭の消費電力割合図(経済産業省、省エネルギー基準部会資料参照)


照明のLED化が進んでいる今日では、図1の割合は変わっていると思います。しかし、いずれにしても電気使用量のなかで照明の占める率は高いの、電気料金を少しでも削減しようとするならば、省エネルギー照明は必要です。

そこで省エネルギー照明の意味を誤解している人が少なくないと思われるので、ここでその定義を改めて確認しておきます。

省エネルギー照明(以下省エネ照明)とは消費する電力を小さく抑え、かつ同等の効果、もしくはそれ以上の効果を発揮させるための方法です。ここで重要なポイントは単純に電力量の削減だけが省エネ照明ではないということです。

よく白熱灯照明からLED照明に変えたことで省エネになったといっている人がいます。果たして同等の効果が得られて、そのように言っているのか疑問です。

多くの場合、使用電力量が少なくなった部分だけを取り上げて省エネ照明と言っているに違いありません。

次のページでは「省エネで忘れがちな照明の質」についてご紹介します。