マッサージ器で体調不良に?

マッサージ器はとても人気がありますが、間違った使い方でケガ・体調を崩す恐れがあります

マッサージ器はとても人気がありますが、間違った使い方でケガ・体調を崩す恐れがあります

家庭や職場にあると嬉しい家庭用マッサージ器。しかし、使用後コリがほぐれるはずが、頭痛や吐き気、だるさが残るなど、快調になるどころか体調不良を訴える人がいます。

2016年1月21日、国民生活センターから家庭用マッサージ器によるトラブルについて注意喚起の発表がありました。使用方法によっては、頭痛・嘔吐・内出血・骨折で入院といった被害を引き起こす可能性があるとして例が挙がっています。

なぜこういった症状が発生するのでしょうか? 今回はその中でも、家庭用マッサージ器を使用して頭痛や吐き気を訴えるケースについてお話ししたいと思います。

マッサージ刺激により体に変化が起きる

強いマッサージでなくても筋肉がほぐれリラックス効果が得られます

強いマッサージでなくても、筋肉がほぐれリラックス効果が得られます

マッサージ器を上手に利用し、頭痛や吐き気を引き起こさないために頭の片隅に入れておかなくてはならないことがあります。それは、マッサージ器による刺激によって、良い悪いに限らず、体に何らかの変化を起こす可能性があるということです。

自身のコンディションや疲労の程度によって、体の反応が異なるケースもよくあります。どのようなことが、頭痛・吐き気に繋がる可能性があるのか、いくつか具体例を挙げてみましょう。

1. モミ玉の位置がズレている

マッサージチェアなど全身を預けるシートタイプのものに多いのですが、モミ玉の位置が適切な部位からズレた刺激が入っている場合があります。そうすると、背骨などの不適切な部位に当たる痛みによって体に余計な力が入り、リラックスしてマッサージを受けることができません。また、マッサージが終わった後も持続的な痛みを生じたり、筋肉がこわばったりしてしまうこともあります。

高性能なセンサーを搭載し体型にしっかりフィットする機器であっても、座り方によってはこうした症状が発生する場合があるので、注意が必要です。

2. マッサージの痛みを我慢し続ける

肩こりがひどい場合、痛みを感じるほど強めのマッサージをすると、効果的だと思われる方も多いのではないでしょうか。しかし、痛みを我慢することで、体を緊張させる神経が優位に働き、かえって筋肉が硬くなる場合があります。また、筋線維を痛めてしまい、痛みで首が動かせないといった状態になることも考えられます。

3. マッサージを長時間行っている

長時間ほぐされると、より効果が得られそうに思えます。しかし、たくさんの刺激が一度に体へ加わると、マッサージ後に体がだるくなり頭が重く感じたりするケースがあります。肩こりがひどいからといって、肩周りばかり長時間続けないこともポイントです。

4. トリガーポイントを刺激している

トリガーポイントを押さえると頭部へ痛み感じる場合があり頭痛の原因になります

トリガーポイントを押さえると頭部へ痛み感じる場合があり頭痛の原因になります

肩こりの人によくみられるトリガーポイント(痛みの引き金となる部位)は、筋膜などに生じる刺激に過敏になった部分です。筋肉の微細な損傷が繰り返された結果起こる、筋膜の癒着が関係していると考えられています。

同じ筋肉を酷使する人や長時間座りっぱなしの仕事をしているなど、筋肉への負担が繰り返されている人に生じやすいです。そのトリガーポイントがマッサージ器により圧されると、頭痛やめまい、吐き気が生じることがあります。これは関連痛といって、必ずしも圧した筋肉が痛むのではなく、別の部分に痛みを感じることがあるのです。

5. 体の一部分だけほぐしている

例えば、左側の筋肉だけがほぐされ、右側の筋肉にはコリが残った状態だった場合、身体のバランスをとろうとする働きにより、どこかの部位にしわ寄せが生じます。それが緊張型頭痛に関わる筋肉である可能性もあります。

また、これまでに挙げた項目も含めてですが、筋肉をほぐすと自律神経系のバランスに変化が生じる可能性が高いです。心身がやすらぎ、コリが改善して体が軽くなることが理想ですが、交感神経(緊張)と副交感神経(リラックス)のバランスが崩れるような変化をした場合、コリの悪化、頭痛、吐き気、トリハダがたつ、のぼせたように感じるといった不調を生じることがあります。

マッサージ器による頭痛を防ぐには?

コリの強い部分はつい念入りにマッサージしたくなるのですが、その気持ちをグっとこらえることも時には必要です。疲れている時こそじっくり時間をかけてマッサージ器のお世話になりたいと思いますが、疲労が強い時、睡眠不足のとき(居眠りしながらのマッサージは危険です)、首の痛みがある時などは、控えておいた方が無難です。そして、次のことに気をつけながらマッサージ器を利用してみましょう。

  • 同じ部位を連続してほぐさないようにする
  • マッサージの強度・時間は物足りない程度にとどめる(マッサージチェアはリラックス重視のコース選択にするなど)
  • 短時間を複数回にわけ、体調の変化を見つつ行う
  • 通勤は大股で歩いたり、階段を使用したりするなど、少し呼吸が高まるような体の使い方を日頃から心がけておき、筋肉の温度を上げる時間を設ける
  • 軽く数分間でも良いので、肩こりであっても腕や脚などをさするなどして、疲労を改善させておく

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