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相場を読めると過信するのは三流の証拠

相場を読める投資家は負けません。その人は一流です。しかし、ほとんどの人は読めません。同じようじ読めない投資家でも、読めないと分かっている人と、読めるはずだと過信している人とでは、結果が違ってきて当然です。そこに、二流と三流の違いがあります。

北川 邦弘

執筆者:北川 邦弘

はじめての資産運用ガイド

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投資家にも一流、二流、三流がある

三流の投資家とは?

三流の投資家とは?

どんな世界にも、一流、二流、三流の格付けがあります。投資をする人たちも、いろいろな角度から、格を発見することができます。今回は、「相場を読む」という視点から、この格を解説してみたいと思います。

一流は相場を読める

一流の投資家は、相場(マーケットの動き)を予測できます。天才とか、カリスマというレベルです。

三流の投資家は、相場を読めないのに、読めると思っています。いわゆる凡人です。では、三流よりマシな二流の投資家とは、どんな人でしょうか?

二流は読めないことを知っている

二流は、相場は自分には読めないことを知っています。いわば、無知の知です(「ソクラテスの弁明」に出てくる謙虚な自己認識)。

二流も、三流も、相場を読めないという結果が同じだったら、読めると思っている人と、読めないと分かっている人と、どちらが良い成績を上げることができるでしょうか?

三流は負けて市場から退散する

読めない人が読めると思って投資をしていたら、それはギャンブルですから、勝つ確率は50%。

それを繰り返せば、0.5 X 0.5 = 0.25となって、確率は25%。もう一度繰り返せば、0.5 X 0.5 X 0.5 = 0.125で、勝つ確率は12.5%。3回繰り返せば、6.25%。4回で3.125%。5回で1.5%。

こうして、ギャンブルのような投資は、回数を重ねるほどに、勝率ゼロに近づいていきます。だから、読めないのに読めると思っている人は、最初はそこそこに勝てても、最後には負けて退場することとなります。

でも、読めないと分かっている人(自分が知らないことを知っている人)はどうして勝てるのでしょうか?

二流が負けないワケは?

読めないと分かっているから勝てるという因果は何もありません。しかし、読めないなら読めないなりに方法を選ぶことはできます。それができる人は、二流になれます。

さて、それはどんな方法でしょうか?

それは、歴史に学ぶことです。
歴史が証明する、絶対的な法則はあります。

・10年以上投資していて損をした株式市場はない(唯一の例外が日本の株式市場)。
・通貨分散をしていれば、一方的な為替差損をこうむることはない。
・株に投資すべきときと債券に投資すべきときは、交互に訪れる。

私は、長期の法則しか知らないので、長期国際分散投資を推奨しています。しかし、短期、中期の法則を知っていれば、必勝の投資法は、デイトレードやスイングトレードであっても、全然かまわないわけです。

昇格する投資家と、退散する投資家

三流からスタートした投資家でも、100人に1人くらいは、一流に昇進します。一流まで進めない人でも、100人に20人くらいは、自分の無力に気づき(相場の不可思議に降参して)、二流に甘んじます。残念ながら、100人のうち80人は、三流のまま相場に打ち負かされてしまいます。

投資で生き残るために大事なことは、自分が絶対的な信認を持てる法則にしたがって投資をしていれば、負けることはないということです。
どうか、ご自身に最適な相場の法則を獲得してください。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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