クロアチアの食卓に欠かせないワイン
世界も認めるクロアチアのワイン (C)amanaimages
紀元前に遡るブドウ栽培とワイン造りの長い歴史を持つクロアチア。本土のみならず、アドリア海に浮かぶ島々でもワインの生産が盛んに行われています。クロアチアワインの歴史は古く、紀元前に古代ギリシャ人によってワイン造りが伝えられたとされています。
2000年以上にも渡り、クロアチアの人々の食卓にとって欠かせない存在であったワイン。優雅なひとときに華を添えてくれる本格的なワインもありますが、初心者でも気軽に楽しめるワインもたくさんあるのがクロアチアワインの魅力のひとつ。それでは早速、クロアチアワインを楽しむために知っておきたい基本情報をチェックしてみましょう!
ワインの種類
まずは基礎的なクロアチア語のワイン用語を確認しましょう。ちなみに「ワイン」はヴィノ(Vino)と言います。•スーホ(Suho): ドライ(辛口)
•ポル・スーホ(Polusuho):セミ・ドライ
•スラトコ(Slatko:) 甘口
• ビイェロ・ヴィノ(Bijelo Vino): 白ワイン
• ツルノ・ヴィノ(Crno Vino) : 赤ワイン
•ロゼ(Rosa): ロゼ
なお“Crno Vino”は日本語に直訳すると「黒ワイン」ですが、クロアチアでは赤ワインのことを“Crno Vino(黒いワイン)”と呼びます。
クロアチアワインの格付け(等級)
品質によって分類されるクロアチアワイン。等級は3段階あり、次のようにラベルに記載されています。ヴルヒンスコ・ヴィノ(Vrhunsko Vino): 最上級ワイン
クヴァリテトゥノ・ヴィノ(Kvalitetno Vino) : 高級ワイン
ストルノ・ヴィノ(Stolno Vino): テーブルワイン
また、クロアチア語で成熟度が高いワインのことをプレディカートナ・ヴィナ(prdikatna vina)。遅摘みは「カスナ・ベルバ(kasna berba)、遅摘みされたブドウのなかから、さらに厳選したもので作られたワインは「イズボルナ・ベルバ(izborna berba)」と言います。
おすすめのクロアチア赤ワイン
■プラヴァツ・マリ(Plavac Mali)クロアチアに育つ数あるぶどうの品種の中でも、世界中のワイン愛好家たちが「最高の赤ワイン」と絶賛するのがプラヴァツ・マリ(Plavac Mali)。なんと、プラヴァツ・マリはアメリカ・カリフォルニアを代表するワインとして知られる「ジンファンデル」の祖先だとも言われています(ジンファンデルの祖先はイタリアに伝わるブドウ品種だという説もありますが、クロアチアのプラヴァツ・マリ説が有力だそうです)。
主にペリェシャッツ半島で育てられるプラヴァツ・マリ。海に面した急斜面のブドウ畑が多いペリェシャッツ半島では、ブドウたちが空から降り注ぐ太陽、そしてアドリア海に反射した日光をいっぱい浴びて育ちます。特に半島のポストゥプ(Postup)及びディンガチ(Dingac)と呼ばれる地域で育てられたものが国際的にも高い評価を受けています。
■バビッチ(Babic)
ダルマチア地方、特にプリモシュテンという町で栽培されるクロアチア固有のブドウ品種。深いルビー色が特徴的で、タンニンと程よい酸が絶妙なバランスを味わうことができます。
■テラン(Teran)
イストラ半島を代表する赤ワイン、テラン。森のような豊かで力強い香が特徴的なワインで、お肉のグリルやプロシュート(クロアチア風生ハム)、チーズに大変よく合います。
その他、ポレチュ(Porec)産のカヴェルネ(Cabernet)やブゼット(Buzet)産のメルロー(Merlot)、ボル島のプラヴァッツ(Plavac)も、クロアチアが誇る赤ワインとして高く評価されています。