子どもの習い事は、家族の生活に影響を与えている
習い事によっては、家族の生活の中心になっていることも
スポーツなど保護者のサポートが必要な「チームプレイもの」はもちろん、お習字やピアノ、塾といった「単独もの」でも、送り迎えが必要な場合は、親の生活サイクルも変更を余儀なくされるわけで、習い事を始める、というのは、結構大変。
「どうしても習いたい!」と言われて諸般調整して始めさせたのに、高い入会金を払ったばかりなのに、あるいは、長年習ってきてあと少しでいいところまで行けそうなのに、子どもが突然習い事を「やめたい」と言い始めたとき、親はどのような点に注意すればよいのでしょうか。
まずは、子どもの話を聞く
子どもの習い事には、親の方も色々な「思い入れ」があるものですから、「やめたい」と言われると、「ここまで頑張ったのに、なんで?!」と思ってしまうものですよね。あるいは「こんなにお金と労力をかけてきたのに」「せっかく他の保護者と仲良くなったのに」などの不満もあったりするでしょう。でも、そこはグッと押さえましょう。理由も聞かず、いきなり怒ったり説教を始めたりというのは、最もやってはいけないこと。まずは子どもの話を聞きましょう。子どもなりに、なんらかの理由があるはずです。
大人でもそうですが、習い事を始める時には、色々なワクワクがありますよね。「こんなふうになりたい」というビジョンが子どもなりに描けていることだと思います。それなのに、やめたいと思うのは「こんなはずじゃなかった」という思いがあるはず。
問題点をはっきりさせる
習い事のどんなところが「こんなはずじゃなかった」のでしょうか。どうして、楽しくなくなったのでしょうか。・ 習い事の内容が、思っていたのと違った
・ 進度が速すぎる(遅すぎる)ことへの不満
・ 上手になるまで時間がかかりすぎると絶望した
・ 時間が長すぎて、友だちと遊ぶ時間がなくなった
・ 先生との相性が合わない(先生に何かされた、何か言われた)
・ 一緒に習っている子どもたちとの関係がうまくいかない
などなど、色々な理由が考えられます。でも、子ども自身は「やめたい理由」を聞かれても、漠然としていて整理ができていないことがほとんどですので、上記のポイントについて具体的にたずねてみましょう。
「内容」の問題か「相性」の問題か
筆者は4歳からピアノを習っていましたが、小学校の頃に先生が替わってから、どんどんピアノがキライになり、やめてしまいました。そのことを今も後悔しているのですが、振り返れば、ピアノがキライになったのではなく、新しい先生(の指導の仕方)がキライだったのですよね。でも、子どもだった私は、その区別がつかず、親にうまく伝えることもできませんでした。逆に、先生は好きだけれど、内容についていけなくてつらい、ということもあるでしょう。その場合は、習い事をやめるかどうかを決める前に、先生に率直に相談してみるといいですよね。
習い事の「内容」そのものが、自分には向いていないと思ったのか、それとも先生や他の子どもたちとの「相性」の問題なのか、その区別を見極めることで、どのように対応すればよいのかが見えてくるでしょう。
続けるメリットとデメリットを、子どもと一緒に書き出してみるのもいいですね。
>> 「やめたいレベル」を見極める