子育てマンション/子育てマンションの特徴・選び方

子育て世帯は大型マンションがおすすめ!その理由とは

子育て世帯でこれからマンションを購入する予定の人は、間取りや立地のほかに「子育てしやすい施設やサービス」があるかどうかも要チェックです。どんな施設やサービスがあるか、どんなマンションを探せばいいかご紹介します。

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

住まいの性能・安全ガイド

マンションならではの「共用施設」に着目

子育て世代にうれしいマンションの共用施設とは?

子育て世帯にうれしいマンションの共用施設とは?

「戸建て住宅になくマンションにあるもの」といえば、何でしょうか?

その代表的なものに「共用施設」があります。共用施設とは、マンションに住む住人が共同で使用できる施設のことで、例えばマンションの顔であるロビー・ラウンジ、集会室、コンビニ、ゲストルーム、フィットネススタジオ…などなど、日常的な雑事を済ませられる便利なものから、趣味を充実できる施設までさまざまあり、どんな施設があるかはマンションによって異なります。

今回は子育て世帯の人があるとうれしい子育て支援施設やサービスに着目し、マンションの共用施設として採用されているものをいくつかピックアップしてみたいと思います。

キッズルーム

キッズルームとは小さいお子さんが遊ぶための部屋で、子どもたちが使う簡単な遊具や玩具、ママたちが座って見守れるようにベンチやソファーなどが備え付けてあるものが多いようです。雨の日でも遊ばせることができ、マンション住民専用なので防犯上も安心です。また、そのキッズルームを利用して子ども向けの英会話教室、算数、漢字などの講座を開催するマンションもあります。

より安心に子どもを遊ばせるために、細かく子どもの年齢制限を設け、キッズルームとは別に赤ちゃん専用のチャイルドルームを設けたり、活発に身体動かせるミニアリーナ(体育館)を設けたマンションもあります。

キッズプール

キッズプール(イメージ)

キッズプール(イメージ)

マンション敷地内に子ども用のプールを設置したもので、キッズルームと隣接して設けることが多いようです。そこでスイミングスクールを開催するマンションもあります。

キッズルーム同様に、マンションの敷地内にあるため、防犯上安心して子どもたちを遊ばせることができます。

 

ガーデン(庭)

マンションの敷地内に公園を設けて木製の遊具を置いたり、バーベキューのできるバーベキューコーナーを設けたり、川のせせらぎを再現して水遊びができるようにするなど、子どもが自然と触れ合ったり、外で元気いっぱいに遊べるくふうをしたマンションもあります。また、ガーデンで定期的にイベントを開き、住民同士の交流を深める場として利用することもあります。

パーティルーム

パーティルームの例(出典:シティテラス戸田公園)

パーティルームの例*1(出典:シティテラス戸田公園 *1、*2とも)

人を招いてパーティができるように、広めの部屋に料理のできるキッチンや大きなテーブル、イス、ソファーなどをセッティングしているものが多いようです。小さな子どもがいるファミリー同士でも他の人を気にせず集まり、交流を深めることができます。

備え付けられたキッチンを利用して親子クッキング教室などを開催するマンションもあります。

 

保育施設・保育園・幼稚園・育児サービス

建物内にある認可保育園の例*2

建物内にある認可保育園の例*2

マンション内に居住者が優先的に利用可能な保育施設を設けた例、子どもやその親が受けられる子育て支援サービスを導入したものなどもあります。

右の写真はマンション内にある認可保育園の例です。月保育や一時保育など臨機応変に預かってもらえる施設があると助かりますね。また、マンションと同一区画に幼稚園や小学校があるケースもあります。

 

24時間有人管理

24時間有人管理とは、24時間ずっと人が駐在してマンションの管理をしてくれるという管理形態を言います。夜中でも必ず人がいるので何かあれば即対応してもらえます。またマンションに出入りする人の顔を覚えて声をかけてくれることもあり、例えば子どもが一人で帰宅するときなどもなにかと安心です。

以上、子育て世帯にうれしいマンションの共用施設をいくつかピックアップしてみましたが、これらの施設・サービスがあるマンションには共通事項があります。それを示す統計が出ているのでご紹介しましょう。

子育て支援のあるマンションの特徴は?

2015年12月に不動産経済研究所が公表したマンション・データニュースによると、首都圏1都3県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)において1995年以降に供給された、子育てを支援するサービスのあるマンションは計305物件あり、キッズルーム(103物件)、託児・育児室(91物件)、ベビーシッターサービス(119物件)、月極保育や一時預かりサービスなどの託児サービス(72物件)などが多くを占め、また保育所や保育施設などが併設もしくは隣接されているマンションは55物件あったとのこと。

全体の305物件でみると、その中で総戸数120戸以上のマンションは180物件あり、そのシェアは59.0%と約6割が比較的規模の大きなマンションだったということです。以上のことから、もし子育て支援施設やサービスの充実したマンションを探すときは、総戸数が120戸超の大規模マンションを中心に探すとよいということになります。

都市部の子育ての現状

笑顔で子育てできるマンションを選ぼう

笑顔で子育てできるマンションを選ぼう

核家族の多い都市部では、母親が一人で悪戦苦闘して慣れない子育てをしているケースがとても多いのではないでしょうか。

もし二世帯同居をしていれば祖父母に一緒に子育てをしてもらったり、昔ながらの近隣関係が築けていれば近所の人に助けられながら親としての知識や経験を積んでいけるのですが、都市部の暮らしではなかなかそうはいかないのが現状です。

子育て中の母親が親にも近隣の人にも頼ることができず、一人で孤立しながら子育てをすることになり、育児を楽しめなかったり、育児ノイローゼになってしまい、果ては子どもに虐待をしてしまうなど、悲しい事件があとを絶ちません。

大規模マンションで子育てするメリット

親子でイベントに参加して親睦を深めよう

親子でイベントに参加して親睦を深めよう

多くの世帯が集まって住むマンションなら、同じような子どもを持つファミリーが身近に住む可能性も増えます。

もし今回ご紹介したような、子育て支援施設やサービスが充実したマンションであれば、そんなファミリーと仲良くなり、親同士のネットワークができやすいというメリットがあります。親同士のネットワークができるということは、子育て中のファミリーにとってなにより心強く、安心につながります。

また、比較的大規模で子育て支援施設が充実したマンションなら、周囲も緑が多く、子育てに向いた環境である可能性も高くなり、子育てにプラスの条件がそろいます。

あとから考えると、小さな子どもを育てている時期とはなにより得難い宝物のような時間です。お母さんが笑顔で、心から子育てを楽しむためにも、ぜひ子育て世帯のみなさんは、マンションの規模や共用施設などもチェックして選んでいただきたいと思います。


【関連サイト】
株式会社 不動産経済研究所  
首都圏における子育て・高齢者支援マンション動向(不動産経済研究所)

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