温泉からこけしまで 現地ならではの「肘折遊び」
温泉街の中に立つ、旧・肘折郵便局舎。いまも温泉のシンボル的存在で、夜はライトアップされます。夏の風物詩「ひじおりの灯」開催時にはアートギャラリーにも
肘折温泉での滞在では、過ごし方は人それぞれです。温泉を満喫してもよいですし、現地ならではの伝統文化に触れたり、山の幸を味わったり。現地で体験できるおすすめのアクティビティをご紹介します。
■現地の住民と交流する「村人夜会」
滞在する旅館の主人が温かくもてなしてくれる、旅人と村人が交流できる飲み会があります。女将からの差し入れや郷土料理、地酒などをつまみに、まるで故郷に帰ってきたかのようにいろいろな話が弾みます。週2回開催。
■早朝の「肘折の朝市」からスタート
夜明けとともに、温泉街の通りには、肘折のお母さんたちによる元気な市場が並びます。春の山菜、秋のきのこをはじめ、自家製のお漬物などが販売され、中には珍しい山の幸などの掘り出しものも。降雪時以外で朝5時30分もしくは6時から開催(開始時間は時期によって異なる)
■温泉の先生「スパリエ」に話を聞く
せっかく肘折温泉に滞在するなら、温泉についてよく知っているインストラクター「スパリエ」に会いに行きましょう。「肘折いでゆ館」の温泉療養相談所(6~12月)では、その人に合った入浴法のアドバイスが受けられます。話を聞いた後に温泉にじっくり入るとますます「美人」効果も大。スパリエは要予約。
温泉インストラクター「スパリエ」からのレクチャーが受けられる「肘折いでゆ館」。温泉街から徒歩5分。寝湯を備えた「薬師の湯」と「地蔵の湯」の2種類のお風呂が楽しめます
■伝統の「肘折こけし」絵付け体験
肘折こけしは100年を超える歴史を持ち、ユニークな顔立ちと胴体部分の鮮やかな色合いが特徴。総理大臣賞を受賞したことがある「鈴木こけし店」では、肘折こけしの販売、絵付け体験ができます(要予約)。筆を持って自分でがんばって描いたこけし、とても思い出になります。
100年の伝統ある肘折こけしの絵付けを職人の手ほどきで体験。自分で筆を持って描くのはなかなか緊張しますが、貴重な経験になります。絵付け体験したこけしはお土産に持ち帰ることができます
■スリリングな岩に立つ「パワースポット」で願掛け
肘折温泉の開湯伝説、その発祥の地といわれるのが「地蔵倉」。切り立った岩の崖の下にあるお堂は「縁結び」「子宝」「商売繁盛」のご利益があるそうです。がんばってたどり着いた場所で、心をこめて願掛けすると願いも叶うかもしれません。
肘折のだんごは、つきたてでフワッとやわらかく、やさしい歯ごたえでおいしくいただけます。肘折公園と源泉ダム近い「羽賀だんご店」で販売。イートイン、テイクアウトともに可
その他、黒砂糖が入った「ほていまんじゅう」、しょうゆだれやごまだれなどの味が楽しめる「肘折のだんご」、大蔵村産のトマトを使ったジュース、アイスクリームなどのご当地名物もたくさん。1週間滞在しても毎日、飽きることはなさそうです。
肘折温泉 四季ごとに楽しめるイベント
肘折温泉の夏を彩る「ひじおりの灯」の灯籠。デザインは東北芸術工科大学の学生たちが担当し、毎年数点がリニューアルされます。夜はとても幻想的な光景になります
肘折温泉では、春夏秋冬でさまざまなイベントが行われています。その季節ごとにガラッと変わる温泉街の光景、そして旬の食材を使ったグルメもとてもおいしいです。
【春】山菜の食まつり(例年5、6月開催)
肘折温泉がある大蔵村は「山菜」の宝庫。旅館の女将さん自慢の、太くてやわらかい山菜を使った料理がズラリと並びます。
【夏】ひじおりの灯(例年7~9月開催)
東北芸術工科大学と共同で開催するアートプロジェクト。40あまりの灯籠が、夜の肘折温泉を美しく彩る光景は必見です。例年8月に開催される、日本の棚田百選に選ばれた四ヶ村(しかむら)の棚田でのほたる火コンサートもおすすめ。
【秋】なめこ・こけしまつり(例年11月開催)
紅葉が美しい肘折温泉は、特産「なめこ」の食べごろです。
【冬】雪の肘折温泉
温泉街に突如現れる、雪灯篭の中で色とりどりの炎がゆらめく真冬のキャンドルナイト「肘折幻想雪回廊」(2016年1月30日、2月5日・13日/20日)。巨大雪だるま「おおくら君」の背後から花火が打ち上がる「おおくら雪ものがたり」も見ものです(2016年3月19日)
(2016年 冬のその他のイベント)
1月7日 肘折さんげさんげ
2月28日 地面だし競争 World Cup in 肘折
※記事の内容は2015年12月現在
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山形県 肘折温泉郷 公式ウェブサイト
http://hijiori.jp/
大蔵村観光協会
0233-76-2211
おいしい山形空港 公式ウェブサイト
http://www.yamagata-airport.co.jp/