ブラジル国債はジャンク級へ引き下げ

足元1年はレアルの下落により投資信託の成績も低迷

足元1年はレアルの下落により投資信託の成績も低迷

元々レアルは、2008年に米大手格付会社S&Pがブラジルの自国通貨建て長期債務格付けを投資適格級に引き上げたことで一気に注目度が高まりました。同年夏ごろからまずレアル建て債券に投資する毎月分配型のタイプが相次いで設定され、2009年以降は通貨選択型ファンドのヘッジ対象通貨でレアルが活用されるようになりました。いずれも新興国通貨建て債券の高い金利を収益源としていたわけですが、足元1年はレアルの下落により投資信託の成績も低迷しています。

尚、直近2015年12月には、米大手格付け会社のフィッチ・レーティングスがブラジル国債の格付けを非投資適格級(ジャンク級)の「BB+」まで引き下げました。前述のS&Pは既に9月にジャンク級への引き下げを行っており、格付け見通しを「ネガティブ(弱含み)」としたことから、今後さらなる格下げの可能性も残っています。

「隠れ」レアルファンドに注意

ファンド名に「レアルコース」や「ブラジル・レアル」などの表記が含まれているファンドであれば、レアルが組入れられていることをすぐに認識できますが、留意すべきは、ファンド名に通貨名の記載がないのに実質的にはレアルに投資をしているようなケースです。

例えば、通貨選択型投信のパイオニアである野村アセットマネジメントは、レアルやトルコリラのような単一の通貨だけでなく、「通貨セレクト」コースをシリーズ内で展開しています。通貨セレクトコースでは、新興国債券の代表的な指数に採用されている通貨の中から、複数の通貨を組み合わせて為替取引を行います。1通貨あたりの割合は10~30%ですが、大多数のファンドではレアルが組入れられています。

また、高分配型として人気を博した「好配当グローバルREITプレミアム・ファンド 通貨セレクトコース(トリプル・ストラテジー)」(損保ジャパン日本興亜アセットマネジメント)や、「日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)」(大和住銀投信投資顧問)も、目論見書上には為替取引を行う対象通貨として「相対的に金利(水準)の高い通貨」という記載しかありませんが、実際はレアルが活用されています。

ファンド名だけでは判別がつかない銘柄の場合、知らず知らずのうちにレアルのリスクを抱え込んでいる可能性も考えられます。為替取引を行うファンドは、目論見書の「ファンドの特色」の項目に為替取引を行う旨記載があります。ファンドによっては為替取引の対象通貨についても記載がなされていますので、必ず確認しましょう。

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