テーマ型が続々登場
12月第3週(18日)までの売れ筋ファンドを見てみると、まず、1位と4位にランクインした「グローバル・ロボティクス株式ファンド」、さらに6位の「ロボット・テクノロジー関連株ファンド -ロボテック-」と、ロボット関連の銘柄が目を引きます。いずれのファンドも、世界のロボット・テクノロジー開発や、人工知能(AI)などの関連技術に携わる企業の株式を投資対象としており、実際の運用は海外の資産運用会社が担っています。
さらに、3位には「産業競争力強化ファンド」、8位には「日興アムンディ日本政策関連株式ファンド」と、安倍政権が掲げる官民連携政策などの成長戦略に着目したファンドもランクインしています。前述のロボット関連ファンドが世界の株式市場を対象としていたのに対し、こちらは日本経済と株式市場のさらなる成長がテーマとして掲げられています。
景気敏感株に偏る可能性も
こうしたテーマ型の投資信託は、2000年代初頭のITバブルの頃から一定周期でブームを形成してきました。いち早く新しいテーマに着目し、特定の業種に傾斜させて投資を行うことは、高いリターンを期待できる反面、知らず知らずのうちに景気敏感銘柄に集中投資してしまう可能性を持ち合わせています。12月後半以降もテーマ型の投資信託の設定が複数本予定されており、株式市場の先行きが不透明な中、当面はこの傾向が続くとみられます。投資を検討する際は、ファンドの投資方針上で掲げられているテーマが中長期的な視点を持ったものなのか、短期的なリターンを追求するために設定されたものなのかを考えるようにしましょう。