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カロリーゼロ・血糖値を上げない甘味料エリスリトール(2ページ目)

健康やスタイル維持のために、食事のエネルギー量を気にしている人も多いと思います。現在、エネルギー量が控えめな甘味料はいろいろありますが、今回は「エリスリトール」についてご紹介します。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

後味すっきり、ひんやり感が特徴

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0カロリーをうたった炭酸飲料に含まれているエリスリトール。

甘みの強さは、砂糖の約75%(前ページの表参照)。砂糖の甘さに近く、後味が急速に消えていく性質があるため、あっさりした甘味です。

この甘さの切れ味が良いため、後味が残りやすい液糖やステビア、アスパルテーム等の高甘味度甘味料と併せて使うことで、甘味質の向上に利用されます。また強いマスキング力を持っており、ポリフェノール等の強い苦みや渋みを緩和することができます。

カロリーを抑えた清涼飲料水、ダイエット飲料、ゼリー、チョコレートなどの菓子類の甘味料として、また溶解時に吸熱作用があるため、口に入れた時に冷涼感が広がり、キャンディーやチューインガム等にも使用されています。

糖アルコールの中で緩下作用が最も低い

一般に糖アルコールは一度に多量に摂取すると、一時的に緩下作用つまりお腹がゆるくなりやすいものです。糖アルコールの種類によって、緩下作用を引き起こす摂取量に差があります。エリスリトールは90%以上が小腸で吸収されるため、他の甘味料に比べて下痢を起こしにくい特性があると考えられています。

エリスリトールは、国内では添加物ではなく食品として管理され、また医薬品としても子ども向けの服薬補助ゼリーや医薬品添加物としても承認されています。海外ではWHO/FAO合同食品添加物専門家会議でも安全性が確認されています。

低カロリーの飲料を飲むことが肥満に効果があるのかないのかは賛否両論あります。要するに、低カロリー甘味料も正しく使って、1本飲むのところを置き換えればよいのでしょうが、低カロリーだからと油断してたくさん飲んだり、あるいは他の料理やスイーツを食べ過ぎていれば、肥満になることがあるでしょう。

エリスリトールがエネルギーゼロで血糖値に影響しないからといって、食生活が偏ることなく、栄養バランスのとれた食事が基本であることは大切なことだと思います。

甘味料としていろいろな機能性がありますが、砂糖の代用としてはどうでしょう。例えば砂糖には脱水性や吸湿性、保湿性、またカラメル化反応(焼き色)などがありますが、エリスリトールが同等にあるわけではありません。

エリスリトールは、吸湿性が低いということで扱いやすく、粉末や液状などのタイプがあります。単体だけでなく、味を向上し料理用に幅広く使えるように、アスパルテームや羅漢果、スクラロースなどの幾つかの甘味料、あるいは砂糖と組み合わされた商品もあります。

エリスリトールは、酸に強く褐変(カラメル化反応)しにくいという性質もあり、お菓子に使う場合には砂糖を少し混ぜるように注意書きしている商品もありますので、商品の注意書きをよく読んで利用しましょう。


■参考/
・エリスリトールの特性と用途開発
・食品と容器(2009 vol50.no.6 P.330-p336)
・エリスリトール(三菱化学フーズ株式会社)
・砂糖以外の甘味料について(独立行政法人 農畜産業振興機構)
・食品の熱量(エネルギー)について~エネルギー換算係数の話~No,35 Jul. 2003(日本食品分析センター)
その他


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