アメリカの個人向け住宅ローンのひとつである「サブプライムローン」をめぐる問題が発生したのは2007年8月のこと。それからしばらくは、世界の金融市場における混乱が続きました。

住宅ローンの債権を担保とする証券を投資家に販売する仕組みそのものは、日本における「フラット35」などと基本的に同じなのですが……。

しかし、日本でアメリカと同様な問題が生じるのかといえば、少なくとも民間金融機関ではその心配はないとみるのが一般的でしょう。なぜなら、アメリカの「サブプライムローン」が融資対象としたような「信用力の低い個人」には、ほとんど貸さないのが日本の金融機関なのです。

金融機関の窓口

「属性」の良い人には競って貸してくれるが……

他の借り入れが多かったり、延滞しがちだったり、あるいは所得水準などが金融機関内の規定よりも低かったりすれば、日本では住宅ローンを借りることができません。

日本であれば借りられないような人たちを対象に融資をして、住宅価格の値上がりを前提としたマネーゲームの要素も孕みつつ、はじめからリスクの高かった商品がアメリカの「サブプライムローン」だったのです。

単純に考えれば「日本の金融機関のほうが堅実だ」といえるでしょうが、逆にいえば過去に一度でも失敗した人の再生などをほとんど助けてくれないのが日本の金融機関です。

たとえ自助努力で生活を再建しても、過去の一定期間内に延滞履歴などがあれば、住宅ローンを申し込んでも否認されるのがオチでしょう。

そればかりか、クレジットカードの保有枚数が多いだけでも「危険だ」と判断されかねないことにもなりますから、住宅を購入する前の数年間は消費生活にも十分な配慮が欠かせません。


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(この記事は2008年2月公開の「不動産百考 vol.20」をもとに再構成したものです)


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