サーモスタットは、温度を設定するための器具。一般的にヒーターと組み合わせて使用する。金魚の場合、通年20℃前後にすると良い。 |
金魚にも、一定した温度管理を
金魚の飼育に、ヒーターとサーモスタットが必要なの?と思われた方も多いと思う。通常、熱帯魚などの、温暖な地域に住む魚の飼育に使用する器具だ。
しかし、我が国には四季があり、一年を通すと大幅に気温が変動している。当然、水槽の水温も変化している。緩やかな水温の変化であれば、問題ないのだが、特に春先や秋口は、昼夜の温度差が大分開いてしまう。
自然の河川池沼と異なり、水量の少ない水槽内では、容易に水温の変化がおきてしまう。このため、春先と秋口には水温の変化から、金魚が調子を崩してしまうことが多い。
通常、ヒーターには、温度を上げる機能しか備わっていない。細かな温度設定は不可だが、一定温度を保つ機能を持ったものもある。 |
それ程、高価なものではないので、金魚の飼育にはサーモスタットとヒーターの使用をお薦めしたい。温度を把握するために、水温計が必要なことは言うまでもない。
Note! ヒーターは熱を発する部分なので、もしもの時の事故が怖いもの。最近では安全対策に力を入れた、空焚き防止機能が付いた商品も多く見られる。通常よりやや高価だが、できればそういった商品を使用したい。 |
水換えに必要なアイテム
金魚の飼育につきものなのが、定期的な水換え。金魚の調子が何となく上がらない!といった時にも水換えは有効なので、換水用のホース、バケツ、ガラスについた藻類を落とすスポンジは、最初から容易しておくと良いだろう。
換水用のホースは、砂利の中に溜まった汚れを吸いだせる構造のものが、市販されているのでそれらを選択すると良い。またスポンジは、台所用のもの(洗剤の含まれていないもの)で構わない。メラミンスポンジなどは、労せずガラス面の汚れを落とせることから重宝する。バケツは10L程度のものが便利だが、結構な重さになるので女性の場合、もう少し小さいものを選んだ方がよいかも知れない。
水道水に含まれるカルキ(塩素)を、金魚にとって無害な形に中和させる薬品。 |
水道水には、魚は住めない
水道水には、消毒のために塩素が含まれている。人間にとっては害のない残留でも、通常そのまま魚を飼うことはできない。エアーレーションや一晩汲み置いて塩素を抜くのも方法としてあるが、中和剤を添加すれば一瞬で塩素が無害化できる。
以下の記事で塩素の変化について、簡単な実験を行っているので参照まで。
参考:水道水塩素チェッカー ミズミル
ここまで、ざっと金魚の基礎知識と飼育に必要なものを解説してきた。次回からは、標準的な60cm水槽を使用しての、飼育の実際について解説していこうと思う。