カロッツェリア楽ナビは安心&安全性を向上
2015年秋に登場したモデルは、マイナーチェンジが多かった。カロッツェリア楽ナビもマイナーチェンジ。基本的には2014年モデルと同じだが、スマートコマンダーでできる操作を増やしたことと、地図データに一時停止や冠水地点、ゾーン30の情報を加えたことで、使いやすさと運転中の安心感を高めている。実際に試乗してみても、けっこう変わった感が感じられる。カロッツェリア楽ナビは8型モデルもラインナップ
ナビ機能は、サイバーナビほどではないものの先進的で、通信モジュールを加えるとスマートループ渋滞情報をもとにした渋滞回避が可能だし、クラウド利用のフリーワード音声検索もできる。楽ナビの機能をフルに使いこなすなら、やはり通信モジュールとセットで使いたい。
イクリプスのSZシリーズは地図が2015年最新版に変わった以外、2014年モデルとの違いはない。ただし「つながる」をコンセプトにしている通り、通信ユニットを標準装備し、自動地図更新ができたり、対話形式で目的地検索ができるなどの機能で新味を出している。
美優Naviは唯一のBDプレーヤー内蔵ナビ
パナソニックの美優Naviもマイナーチェンジだが、地図を2015年最新版に変えただけではなく、VICSワイドに標準対応したことで、渋滞を自動的に回避するスイテルート案内が光/電波ビーコンを加えることなくできるようになった。美優NaviはVICSワイド対応で渋滞対応力アップ
もともと美優Naviの上位モデル、RXシリーズには、現時点で唯一、ブルーレイ・ディスク(BD)が再生できるという強みがある。またフロント・インフォ・ディスプレイ(FID)などの周辺器機も充実していて、これを加えることで、ドライブ時の安心&安全も高まる。加えて、VICSワイドのプローブを含む渋滞情報を活用した渋滞考慮ルート探索を行うようになり、少なくとも都内を試乗してみた限りでは、渋滞対応力が大幅に高まった。
車内でBDの高画質は必要かと思う人もいるだろうが、考えてみると家庭の録画機器がBDの人は、BDに録画するのが自然。車内で見るためにわざわざDVDに録画する人はいないだろう。またBDプレーヤーをお持ちなら、新しいタイトルはBDを買うはず。だから画質よりも見られるということが重要なのだ。車内で映像ソフトを見る機会が多い人、運転に不安がある人など、多くの人に向いているナビだ。
ナビ機能が一新したDIATONE SOUND.NAVI
マイナーチェンジが多かった秋モデルの中で、唯一フルモデルチェンジを果たしたのがDIATONE SOUND.NAVIである。このMZ100シリーズは、変わった点をあげるとキリがないくらい、大きく変わっている。ナビ機能が性能向上。操作レスポンスも速い
まずナビ部分が一新した。スマホ同様のフリック&ドラッグ、ピンチイン&アウトといった操作が可能になり、クアッドコアCPUを搭載したことで、操作レスポンスもスマホ並みに速い。またWi-Fiに対応し、スマホのテザリングを活用して、ぐるなびの情報をもとにしたグルメ検索もできる。
さらに「スマホDEメモ」という専用アプリを用意しており、これが意外に便利。たとえば食べログなどで行きたいレストランを探し、住所が載ったページをメモすれば、簡単にカーナビに転送して目的地に設定できるのだ。
「音の良さ」は歴代最高
DIATONE SOUND.NAVIといえば歴代、音の良さに定評があるところだが、2015年モデルも音が良い。おそらく音質の向上幅でいうと、今回のモデルチェンジが最もおおきいのではないだろうか。それほどの向上ぶりだ。DIATONE SOUND.NAVIは一貫して聴感上のS/Nの向上をコンセプトにあげているのだが、今回はS/Nに優れていた昨年モデル、MZ90シリーズを大きく上回るS/Nの良さ。そのおかげで、MZ90でははっきり聴き取れなかった微小な音までクリアに聴こえるほど解像度が高まっている。また、低音のエネルギー感が高まったのも改良点だ。ディスプレイの美しさもトップレベル。特に画面に直射日光が差し込んだ時の見えやすさは特筆もので、明るい車内でもこれだけくっきりと地図が見えるカーナビは、これまで見たことがない。これまでのDIATONE SOUND.NAVIは「音はいいけどナビがね…」とか「これはオーディオでナビはおまけ」などといわれていたが、MZ100シリーズはカーナビとしても優れている。「その存在に、すべてのナビが嫉妬する。」のキャッチコピーもあながち間違ってはいない。
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