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認知症が重いと介護費用も倍に? 夫婦の認知症予防法

最近、認知症がある高齢者の行方不明や車の運転ミスなどが、社会問題となっていますが、認知症が重度になると、介護費用も2倍になることが分かりました。一方、認知症は、生活習慣で予防したり、早期発見、早期治療で、治療効果が高くなることも分かってきました。患者本人はもちろん、支える家族や周囲の人のためにも、夫婦で認知症予防を始めましょう!

平野 直子

執筆者:平野 直子

ふたりで学ぶマネー術ガイド

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認知症患者数、急増中

認知症の方が利用できるサービスも増えています

認知症の方が利用できるサービスも増えています

認知症とは、老化に伴う病気の一つで、『さまざまな原因で脳の細胞が死ぬ、または働きが悪くなることによって、記憶・判断力の障害などが起こり、意識障害はないものの社会生活や対人関係に支障が出ている状態(およそ6か月以上継続)』のことを指します。(政府広報オンラインより引用)

認知症を患っている方が徘徊して行方不明になってしまったり、車の運転を誤って、他人を傷つけてしまったりするニュースを耳にすることが増えたと感じます。

厚生労働省の調査によると、国内の認知症高齢者数は、2012(平成24)年の時点で462 万人(65歳以上の高齢者の7人に1人の割合)と推計され、認知症予備軍(MCI)約400万人を含めると、4人に1人の割合とも言われています。認知症予備軍の方が、必ず認知症になるわけではありませんが、認知症患者数は年々増えており、団塊の世代が75歳以上になる2025年には、約700 万人になると予測されているとのこと。これは、「65 歳以上高齢者の約5人に1人」の割合だそうです。将来、「自分とパートナー(配偶者)の両親、そして伯父さんや伯母さんの中に、1人は認知症の方がいる」というイメージでしょうか。

在宅介護にかかる費用、認知症が重いと2倍かかる!?

認知症にかかると、治療費だけでなく、介護にかかる費用も負担が大きくなると言われていますが、どれくらい増えるのでしょうか。


家計経済研究所undefined「在宅介護のお金とくらしについての調査」をもとにガイド平野が図表作成(クリックすると拡大表示されます)

家計経済研究所 「在宅介護のお金とくらしについての調査」をもとにガイド平野が図表作成(クリックすると拡大表示されます)


家計経済研究所 「在宅介護のお金とくらしについての調査」によると、「要介護度1以下で認知症なし」の場合、在宅介護にかかる費用は、月21,311円ですが、「認知症軽度」の場合は、月28,175円と、「認知症なし」よりも「認知症あり」の方が、毎月かかる費用が多くなっています。また、「認知症重度」の場合は、月56,950円と、「認知症軽度」の約2倍、費用がかかることも分かりました。

「要介護度4・5」になると、「認知症なし」でも月80,812円と高額ですが、「認知症軽度」が月66,609円に対して、「認知症重度」は月125,596円と、こちらも約2倍多いことが分かります。要介護度に関係なく、「認知症の症状が重いと、介護にかかる費用も倍かかる」とも言えるでしょう。

>>介護が、家計や家族、仕事に与える影響は?

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