テーブル・椅子/テーブル・机選び

本気のダイニングテーブル選び-サイズとカタチ編

Q&A方式でダイニングテーブルの選び方を解説する連続記事の2回目。今回はサイズや高さの目安、使いやすいカタチについて、具体的なおすすめアイテムをご紹介しながら解説していきます。

土橋 陽子

執筆者:土橋 陽子

家具・インテリアコーディネートガイド

ダイニングテーブルは、生活の中心にあるといっても過言ではない重要なアイテム。食事をとるだけでなく、子どもの宿題を見たり、簡単な仕事をしたりと用途は多岐にわたります。また家具の中でも大きな面積を占めるので、サイズ選びは毎日の暮らしの快適さを左右するほど重要です。
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お気に入りの場所で食事をとる日常の贅沢/写真は、アルフレックス社の「MEDOSA(メドゥーサ)」 価格:¥197,000(税抜)/サイズ:1200Φ H720 (mm)/材質:ホワイトオーク材 仕上げ: ウレタン塗装 ビアンコオーク色

2回の記事にわたって、ダイニングテーブルを購入・買い替えの際に、疑問に思うポイントをQ&A方式で、具体的なアイテムをご紹介しながら解説します。

〈ダイニングテーブル選び5つのQ〉
Q1.どの材質のダイニングテーブルがベストなの?
Q2.何色のものを選ぶと失敗しにくい?
Q3.どれぐらいの大きさを選ぶのが正解?
Q4.テーブルの高さは何を基準に合わせる?
Q5.長方形以外でおすすめのカタチは?

Q1、Q2は、第1回目の「ダイニングテーブルの選びかた-素材編」でご紹介しました。今回は「サイズ」と「カタチ」の観点から、Q3~Q5までの内容を解説します。

 

Q3.どれぐらいの大きさを選ぶのが正解?

  • ダイニングテーブルに着席する人数からの視点
幅に関しては、一人当たり600mmというのが基本の目安。普通にお食事をして肘がぶつからない事を考えると750mmは欲しいところです。奥行き方向に関しては一人当たり400mmとされています。真ん中に大皿を置いて取り分ける事を考えると、もう少し余裕があってもいいでしょう。単純計算して、4人家族の長方形のテーブルの大きさの目安は、「幅1200~1500mm」「奥行き800~850mm」となります。円形ならば直径1000mm~がおおよその目安になります。
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一人あたりの必要面積を目安に考えるとサイズ選びに迷いません


普段は4人家族、人が集まった時には6人ゆったり座りたい場合のサイズ感としては幅1800mm~×奥行き800~850mmになります。マルニ木工のMALTA(マルタ)シリーズは、“お誕生日席”にも座ることを想定したサイズ感で展開され、シンプルでありながらアームチェアでも納まりやすい形状に工夫されたテーブルです。詳しくはQ4でご説明しますが、高さが700mmと低めに設定されています。
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アームチェアが「お誕生日席」にも綺麗におさまるサイズ感が嬉しいデザイン

 
www.maruni.co.jp

MALTA/¥320,000/サイズ:W1800 D900 H700(mm)/材質:ウォルナット無垢材 /仕上げ:ウレタン樹脂塗装・ナチュラルクリア

 
  • 置く場所の広さから考える視点
ダイニングテーブルは大きな家具なので、置く場所の寸法から逆算する事で、最適なサイズやカタチがおのずと見えてくる側面もあります。例えば、椅子に座るにはおよそ400mm、椅子をひく場合は 750~800mm程度必要となり、椅子の後ろを通る場合はさらに700mm程度必要になります。
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暮らしやすさの為には動線を考慮したスペースも重要

 

Q4.テーブルの高さは何を基準に合わせる?

テーブルの高さの目安は「座ったときに肘が直角程度に置ける高さ」です。日本人の標準体型で考えると690~720mm程度です。しかし多くの家具メーカーが出しているダイニングテーブルの高さは720~740mmが主流です。家具自体が海外の靴を履いたままのライフスタイルから輸入された文化であることも理由の一つにあるかもしれません。輸入家具や、海外のビンテージを購入する際は、靴を脱いで自宅の椅子と同じ高さの物を合わせて体験する事をお勧めします。では何をを基準に選べばいいのでしょうか?
 
  • 椅子との差尺(さじゃく)が重要
「差尺(さじゃく)」とは、天板(テーブルの水平な面)の上側から、椅子の座面までの間の距離を言います。差尺は280~300mmが丁度いい寸法です。家族内で身長差のあるご家庭の場合は、それぞれがテーブルで過ごす時間を「食事をするだけ」なのか、仕事をしたり寛いだりと他の目的もあるのか等を考慮して、椅子の高さで微調整するとよいでしょう。
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テーブルで過ごす時間が、食事をするだけなのか、仕事をしたり、寛いだりと他の目的もあるのか等によって「好みの差尺」が異なります


その際、必ずしも同じ椅子を揃える必要はありません。素材や、色味を揃える事で別々の椅子が楽しい雰囲気のダイニングコーナーを演出する事ができます。
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様々な木の椅子がある楽しいダイニングテーブル


最近はソファーに移動して寛ぐのではなく、低めのダイニングテーブルに、ゆったりとした幅で座面の低い椅子を合わせ、リビングを兼ねる使い方をする方も増えてきました。テーブルが低くなると相対的に天井が高く見え、空間が広く見え、重心が下がる事で落ち着いたインテリアを演出できるという魅力もあります。

天童木工の「Rall.(ラル)」のダイニングテーブルは、高さが665(mm)とかなり低めに設定されています。テーブルを壁際へ移動してカウンターテーブルのようにコンパクトに使ったり、大勢集まる時には空間の真ん中に置き、テーブル下に収まる高さのローバックチェアを出して使うということも軽い家具なので簡単に実現できます。
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差尺が考慮されただけでなく、背の高さも熟考されテーブル下に収まるのがうれしいローバックチェア

 
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テーブルの高さが665mmと低めの設定のRall.(ラル)/天童木工/価格:¥137000(税抜)/サイズ:W1600 D850 H665(mm)/材質:天板・ナラ柾目 脚・ホワイトビーチ/仕上げ:ウレタン塗装


このページでは、ダイニングテーブルを選ぶ時に抑えておきたい、大きさと高さについてご紹介しました。次のページでは、長方形以外の使いやすいダイニングテーブルのカタチについてご紹介します。
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