ETF並みの信託報酬の商品も登場
インデックスファンドの手数料を比較
このためノーロードファンド自体は珍しく無くなったことからか、インデックファンドを中心に運用管理費用(信託報酬)を引き下げる競争が2015年の秋口から激化してきているのです。先鞭をつけたのが三井住友アセットマネジメントです。
三井住友アセットマネジメントがDC、確定拠出年金専用のインデックスファンドを一般にも購入できるようにしたことから、それまで業界最低水準の信託報酬を提供していたニッセイアセットマネジメントなどが追随して信託報酬の引き下げを行ったのです。
詳しい経緯は省かせていただきますが、主だった資産クラスのインデックスファンドの信託報酬がどこまで下がっているのか見てみましょう。
3社がコスト競争を引っ張る
国内債券=<購入・換金手数料なし>ニッセイ国内債券インデックスファンド(0.162%、税抜き0.15%)。日経平均株価=たわらノーロード日経225(0.2106%、税抜き0.195%)
東証株価指数(TOPIX)=<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド(0.3132%、税抜き0.29%)
JPX日経400インデックス=<購入・換金手数料なし>ニッセイJPX400日経インデックスファンド(0.3348%、税抜き0.31%)
外国債券(先進国)=<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国債券インデックスファンド(0.216%、税抜き0.20%)
外国株式(先進国)=<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド(0.2592%、税抜き0.24%)
J-REIT=<購入・換金手数料なし>ニッセイJリートインデックスファンド(0.3618%、税抜き0.335%)
グローバルREIT=<購入・換金手数料なし>ニッセイグローバルリートインデックスファンド(0.486%、税抜き0.45%)
( )内が信託報酬です。
主なインデックスファンドの最低水準の信託報酬は上記の通りです。
ニッセイアセットマネジメントの独断場と言えそうですが、DIAMアセットマネジメントの「たわら」シリーズは2015年12月に第1号ファンドが設定されたばかりです。また、コスト競争を仕掛けた三井住友アセットマネジメントが業界最低水準にランクスする商品が無くなったことから巻き返すかもしれません。
他の運用会社が新たに低コスト競争に参入するかは定かではありませんが、足元では3つどもえの様相を呈していると言えそうです。
ETF(上場投資信託)と比較すると、インデックスファンドの信託報酬は高めと言われてきましたが、上記の商品であればそん色のない水準まで低下してきたと言えそうです。ETFは積立投資ができないことから、インデックスファンドに投資家の視線が戻ってくるかもしれません。
いずれにしても保有コスト(信託報酬)が安くなることは、長期投資家にとっては朗報と言えるでしょう。煽るつもりは毛頭ありませんが、今後も低コスト競争が続くのか興味津々です。