食と健康/魅力の食材・成分(肉・魚介・野菜・フルーツなど)

お腹の中でつくられる、注目の短鎖脂肪酸とは

ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸の作用が注目されていますが、短鎖脂肪酸にも熱い視線が注がれています。大腸の腸内細菌の発酵により生成される短鎖脂肪酸の働きや、増やすためにはどんなものを食べればよいのかをご紹介します。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

脂肪酸の炭素の鎖の長さで分類

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水溶性食物繊維を摂ることで、腸内細菌が発酵・分解し、短鎖脂肪酸をつくります。

「脂肪酸」は脂質の主な成分で、動物性の脂や植物性の油に多く含まれ、様々な種類があります。また飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分かれるということは、皆さんもよく耳にされているのではないでしょうか。

脂肪酸は炭素が鎖状に繋がった構造をしており、その分類法はいくつかあります。炭素の結合の仕方の違いで分類したものが、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸です。これらについては、過去の記事「よく聞く「脂肪酸」ってな~に?」でもまとめていますので、ご参考になさってください。

脂肪酸を炭素の鎖の長さで分類した場合には、「短鎖脂肪酸(炭素数4~7)」、「中鎖脂肪酸(炭素数8~12程度)」、「長鎖脂肪酸(炭素数12程度~)」に分かれます。

例えば今人気のココナッツ油やヤシ油には中鎖脂肪酸が含まれています。この中鎖脂肪酸は、長鎖脂肪酸と比べて炭素の鎖の長さが短いため、消化・吸収が早く直接肝臓に運ばれ、短時間でエネルギーに利用されます。

体内に蓄積されにくく、食後の血中中性脂肪が増加しにくいことから、ダイエットや体脂肪が気になる人の間で話題になっているのです。近年では、中鎖脂肪酸の油も販売されています。

ただ誤解がないように言いますと、ラードやオリーブオイル、キャノーラ油などといった動植物油のほとんどが長鎖脂肪酸ですが、ヤシ油にも長鎖脂肪酸は含まれており、バターには長鎖脂肪酸と中鎖脂肪酸、短鎖脂肪酸が含まれるています。(一般社団法人Jミルク)

短鎖脂肪酸には、酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸、コハク酸などがあります。

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