万定フルーツパーラーのカレーライス
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喫茶ルオーさんからさらに本郷通りを進めば、東京大学の正門が見えてくる。正門を渡ったところの路地にこんなシャッターが見えてくる。
植物で隠れているけれど、「万定」の文字。そして、カレーライス、ハヤシライス、天然ジュースとある。ここを左に曲がったところにあるのがこちら。
こちらのお店もメディアでよく取り上げられていて、ずいぶん前から知ってはいたのだけれど、入るのは初めてだ。
ちなみに先ほどのシャッターのお店が、果物店でその奥にフルーツパーラーを出したのだそうだ。自分がこの界隈を歩くようになって、シャッターが空いているのを見たことがない。フルーツパーラーといっても、人気なのはカレーライスとハヤシライスだ。
店内は円形のかわいいカウンターと、4人掛けのテーブルがいくつかあった。4人掛けのテーブルに若い男性客2名、カウンターに女性客1名。カウンターに座ろうとすると、店主らしき女性がテーブルへどうぞ、と言うのだけれど、カウンターでいいですよ、とカウンターに着席。迷うこともなく「カレーライスください」と注文。女性店主がお皿の上でご飯をしゃもじでこんこんと寄せている。あっというまにカレーがかかり、福神漬けをのせて提供される。けっこう黒いカレーだ。写真を撮っていいか聞くと、ふふっと恥ずかしそうに微笑まれた。
いただいてみると、なんとも独特。神保町にある共栄堂で提供されているスマトラカレーにも似ているように思う。苦味を感じる独特の味。これは好き嫌いが分かれるかもしれないが、自分は好きだ。ただ、ルウに対してご飯が多すぎるかな。この割合は昔風のように思う。
ところで、カウンターの女性客と女性店主の会話が耳に入ってきた。店主は70代も後半。ご主人は少し前に亡くなられたそうだ。そういえば、テレビや雑誌で見たときは、ご夫婦で出てらっしゃった。
後日、やはりもう一度、万定フルーツパーラーのカレーライスが食べたくなった。日曜日だ。そういえば、もう一品。ハヤシライスもあったな。そっちも独特なのか。カレーライスよりもハヤシライスを食べてみよう。