テクノポップ/アーティストインタヴュー

トベタ・バジュンの体当たり人生論(4ページ目)

2005年に教授の『RADIO SAKAMOTO』の卒業生として認められ、その後もソロアーティスト、映画音楽、プロデューサーと持ち前の行動力で精力的活動を続けているトベタ・バジュンさんが登場! 音楽への入り口から最新作『TOKYO GALAXY』(「Field Work」のカヴァー収録)について語りつくしていただきました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

鍵盤でメモリーしていく

ガイド:
12インチ・シングルとしてもリリースされたのが、Shing02さんのラップをフィーチャリングした「Space Loungin’」。ピアノの旋律が気持ちいいヒップホップとなっていますが、トベタさんは基本、ピアノで楽曲をつくっていくことが多いのですか?

トベタ:
はい。基本的にはピアノというかシンセ鍵盤をピアノ音色にしメロディーを考える事が多いです。例えば歌ものであれば、思いついたメロディーを心の中や口ずさみながら鍵盤でそのメロディーを確認しながら弾きつつ記録(メモリー)していく事が多いです。

渋谷系の世界観

ガイド:
先行シングルともなった野宮真貴さんが歌う「テディベアとパスワード」。僕の世代では、ポータブル・ロックなんですが(笑)、トベタさんにとってはたぶん世代的にもピチカート・ファイヴの野宮さんかと思いますが、今回の共演は念願のラヴコール実現なのかと…想像してしまいます(笑)。

テディベアとパスワード (feat.野宮真貴)
(YouTube)
トベタ・バジュンさんとは以前TOKYO-FMのジングルのお仕事でご一緒しました。
それから数年が経ち、再びご一緒できて嬉しいです。
今回はオリジナル・アルバムに参加、しかもシングル曲とは!
ヴォーカルは、新たな一面を引き出して頂いたよう。
30年以上も歌っていますが、まだ新たな一面があったか!というのが自分でも驚きですが(笑)。
どうもありがとう!
野宮真貴

トベタ:
はい、ピチカート・ファイヴの野宮さんです(笑)。ピチカート・ファイヴ、フリッパーズ・ギター、カヒミ・カリィ、などの渋谷系にはとても影響を受けました。YMOの時もそうですが、渋谷系も音楽そのものと、その音楽と共に描かれるフランス映画などのレトロモダンな世界観にとても感化されました。また、野宮さんとは2005年にTOKYO FM開局35周年記念「Just Me, Just 80MHz」のテーマジングルを僕が作り、そのボーカルVer.を野宮さんに担当して頂いたのが初めての出会いになり今回の共演はかなり久しぶりにご連絡させていただき実現しました。

和の旋律

ガイド:
もともと星野リゾートのために書かれた「和心地」からは、トベタさんが考える「和の世界」が伝わります。これは、別に『和心地 温泉旅館「星野リゾート 界」癒しの音楽』という形でアルバム形式でリリースもされていますが、やはり日本の情景というのを思い浮かべて、サウンドにされたのでしょうか?

和心地 温泉旅館「星野リゾート 界」癒しの音楽 (amazon.co.jp)
wagogochi

和心地 温泉旅館「星野リゾート 界」癒しの音楽


トベタ:
はい、まさにです。「日本の情景」を表現したり、「和の旋律」というのはこれからもとても大切にしていきたいです。和食なり和の文化が世界的に見直されていっている中で、和の音楽、和の旋律、和の楽器というものをもっと世界に広めていきたいという野望も(笑)あります。
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