テクノポップ/アーティストインタヴュー

トベタ・バジュンの体当たり人生論(2ページ目)

2005年に教授の『RADIO SAKAMOTO』の卒業生として認められ、その後もソロアーティスト、映画音楽、プロデューサーと持ち前の行動力で精力的活動を続けているトベタ・バジュンさんが登場! 音楽への入り口から最新作『TOKYO GALAXY』(「Field Work」のカヴァー収録)について語りつくしていただきました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

映画に魅せられたの理由

ガイド:
同時に『西の魔女が死んだ』(2008年)などのサウンドトラックも手がけ、ご自身で映画監督もされています。映画に魅せられた理由は?

フォレスト・ストーリー~Sound Scape from 映画「西の魔女が死んだ」(amazon.co.jp)
forest

フォレスト・ストーリー~Sound Scape from 映画「西の魔女が死んだ」


トベタ:
映画監督というほど、まだ短編映画くらいしか作品は撮っていないですが、映画は幼い頃から家にあったレコードと同じくらいに山ほど観てきました。僕の場合は「映画が好き!」というよりも厳密にいうと、テーマ音楽が印象的であったり、ミュージカル映画という「音楽」の存在が大きな映画に魅せられてきました。ですので映画に魅せられた理由は「音楽」だと思います。

垣根を持たない

ガイド:
ソロとしてのトベタさんのことは、『坂本龍一トリビュート -Ryuichi Sakamoto Tribute-』からその楽曲も含めて知っていたんです。しかし、お会いするまでアイドルグループ「テクプリ」「Cupitron」のプロデューサーの顔も持っていることは知らなくて…僕はいい意味で垣根がないトベタさんの姿勢が好きです。自分の中で使い分けている部分とかはあるのでしょうか?

テクノワールドからCupitron (All Aboutテクノポップ)

トベタ:
ソロ活動する時も、アイドルをプロデュースする時も、常に僕は垣根を持たないですし、使い分けもないですね。そもそもが僕自身、使い分けなどできる器用なタイプではないですし(笑)。音楽そのもの、クリエイティヴそのものは、如何なるスタイルでも本質は変わらないですから、常にマインドを開いています。そして、如何なるスタイル、ジャンルでも「いい音楽」「いいメロディー」を残していきたいという思いでいます。「時が経って時代が変わっても人々に愛されていくようなものを作っていきたい!」というシンプルな気持ちが強いです。

お蔵入りになった「Magnet Skin」

ガイド:
では、最新作『TOKYO GALAXY』についてお伺いします。今回も超強力なゲスト陣! オープニングを飾るのは、坂本美雨さんが歌う「Magnet Skin」。これはもともと美雨さんのアルバムに作った曲だそうですが、当時どんな思いがあったのでしょう?

TOKYO GALAXY (amazon.co.jp)
tokyogalaxy

TOKYO GALAXY


トベタ:
『青い蝶』を作っている頃に「Magnet Skin」という曲を作り、そのデモを美雨さんサイドに聴いてもらったら気に入ってくれてました。確か東京タワー近くのスタジオでレコーディングし、いい形になって美雨さんのアルバムだかに収録し発売される予定だったのですが、何故かお蔵入りになってしまいました。

その後、しばらくして美雨さんが砂原良徳さんに、その「Magnet Skin」を聞かせたらしく、砂原さんから突然にメールで感想をもらった思い出もあります(笑)。そんな理由が分からないままでお蔵入りになった「Magnet Skin」を世に出したくて今回収録しました。
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