定番のリフォーム「部屋のカーペットをフローリングに張替え」
長年、友人に貸していた旧自宅マンション。友人家族の都合で引っ越しすることになり、かねてから思案していた床壁天井などインテリア素材や設備メンテナンスを行なうちょうど良いタイミングとなりました。
以前から計画していたことは、自分でメンテナンスする自作リフォーム。もちろん、住設機器のメンテナスンはメーカーや専門業者へお願いしますが、それ以外のことは充分自分で出来る、試してみたい!と思っていました。
というのも現場の経験からです。
インテリアデザイン、家具デザインを業にしていると、デザイン設計した後の実施施工や家具取付け確認等で施工現場に必ず立会います。
現場では、工事進行状況を現場監督や職方と調整、変更確認等しながら進めます。
おのずと各担当の職方がどのような段取りで仕事を進めるのか、見たり確認したり、時には一緒になって作業する場合もありました……。これは、自分でやってみたいという思いから無理を承知でお願いして、のコトでしたが。随分と白い目でみられたことも、ありました。。。
そんな経験から、チャンスがあれば自分でつくる自作リフォームを実行したい!それが、実現出来るチャンスが到来。
時間や予算の制約もありリフォームする箇所は限られていますが、良い機会なので、実演スタイルで皆さんにお伝えし、同様な思いを抱いている諸君のご参考になれば、と思います。
実演するのはリフォームの定番、「部屋の敷き込みカーペットをフローリングにかえる」です。
<目次>
フェルト/グリッパーの敷き込みカーペットを剥がし方
部屋の広さは、約6畳。寝室や子供部屋などに用いるごく普通の広さです。まずは、敷き詰めカーペットの現状から。
長い間の使用で変色し、摩耗したカーペット。最近は衛生上の観点から敷き込みカーペットは少なくなっています。フローリングにして、置き敷きカーペット、ラグが主流です。
では、早速、カーペットを剥がすことから始めます。
壁いっぱいに敷き込みカーペットは「フェルト・グリッパー方式」という方法で施工されています。カーペットを剥がすとその実情が見えてきます。
まずは、ドアのある出入口框(金具)とカーペットの小さい隙間にマイナスドライバーの先端を差し込み、こじりながらカーペットを剥がします。
口の開いたカーペットの一端をつかんで剥がすと、グリッパーとフェルト(クッション材)が現れます。
ここからカーペットの一端をつかみながら、一気に剥がします。
剥がしたカーペットは、丸めて端に置き、今度はフェルトを剥がします。フェルトは接着剤で固定されているので剥がし残りが床に残らないようにゆっくり剥がします。
フェルト・グリッパー方式とは、壁と床の間に一定の隙間をあけてグリッパーという釘が上にでている木の板を床に固定し、クッション材のフェルトを敷きつめ、カーペットをその釘に引っかけて固定する施工方法。こうしてカーペットを剥がすとフェルトとグリッパーが現れます。
クッション材のフェルトを剥がし終えると残りは、グリッパー。コンクリート釘でグリッパーを固定しているので、床とグリッパーの間にマイナスドライバーの先を挿み、こじ開けながら撤去していきます。釘や木の破片が手に刺さらないよう軍手や手袋をはめて作業します。
グリッパーと巾木を剥がし終えると掃除機を使って木屑やゴミをとり、コンクリートの床面をきれいにします。
床鳴りを防ぐ下地コンパネの張り方
床面と部屋出入り口の框(ドアと床の見切り金物)の段差を計算して、下地となるコンパネを敷き込みます。コンパネの厚みは12mm。今回使用予定のフローリングの厚みは18mm。部屋の出入り口(ドアがある所)隅からコンパネを敷き込み、大きい部分はノコギリでカットして部屋サイズに合わせます。
サイズ調整したコンパネを仮置きして整えた上から、コンパネを固定する為のビス穴の位置を決めます。アバウトで良いのですが、ある程度ビスとビスの間隔が同じになるようにコンパネに位置線をひいておくと良いです。
ビス穴の位置が定まったら振動ドリルで穴を開けます。コンクリートに穴をあけるのはかなり力がいるので根気強く、作業を進めます。音も振動も大きくなるので作業は休み休みに。
コンパネにはビスの皿径とビスが通る径の二通りの穴を開けておくとフローリングを張る時にコンパネ同士のフリク(凸凹)解消となります。
インパクトドリルを使ってコンクリート用ビスをとめていきます。
コンパネを全て固定したら足で踏みながらウキや未固定部分がないか、確認します。もしウキがあれば、穴を開け、ビスで固定します。下地のコンパネにウキや未固定があるとフローリングを張った後、床鳴り(ユカナリ…床がキュッ、キュッとなること)が生じるので、ここは面倒でも確認しながらシッカリ固定です。
仕上(フローリング張り)をしてしまって床鳴りがあると全部剥がしてやり直し。何事も下地が大事、です。
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