最新空間演出テクノロジーで蘇る片岡鶴太郎ワールド
片岡鶴太郎さんの画業20周年を記念した展覧会「四季彩花」が、汐留パナソニックミュージアムで開かれています。(開催期間:2015年9月17日~2015年10月18日)展覧会開催前の片岡鶴太郎さんを囲む内覧会に出席しましたので、会場での作品展示やインタビュー風景をご紹介します。
皆さんご存知の通り片岡鶴太郎さんは、お笑い芸人、俳優、ボクシングセコンド、画家、書家、ガラス・陶芸家など多彩な創作活動家。なんと画業は、20年。最近では書道家の芥川賞を受賞し、素晴らしい実績を積まれています。
さて、内覧会はミュージアム館長:倉沢氏による開催主旨、ならびに展覧会みどころについての説明からスタートしました。
本展覧会のみどころは2つ。
・本展書き下ろし作品と手島右卿賞受賞作品
美しい日本の四季をテーマに鶴太郎さんが画業20年の中で奏でてきた作品約100点の展示。中でも、3m×1.3mの本展書き下ろしの4連作『四季彩花』、書道界の芥川賞とされる第10回手島 右卿(てしま ゆうけい)賞を受賞作品(鶴太郎さんのオフィシャルブログ)『夜』をはじめとした彼のこころの音色を表現した作品を公開しています。
・作品と映像のイリュージョン演出
ビジュアルデザインスタジオWOWが、最新空間演出機器を使用して会場構成を手がけ、鶴太郎さんの作品からCG映像を制作。会場を春夏秋冬、4コーナーに分け、各々のコーナーで映像と作品のイリュージョン(平面上に三次元的奥行きを感じる)演出で会場構成されています。
では早速、展覧会の会場風景と作品をご案内します。
秋は、書道界の芥川賞受賞作品「夜」
解説は不要です。会場で撮影させていただいた作品画像数々を(画像をクリックすると拡大しますので)是非ご堪能くださいね。会場の最初のコーナーは、「秋」。漆黒の壁に色鮮やかな作品群が象徴的に展示されています。
書「秋」に、「アキアカネ(2006年)絹本着色」。良寛の書の写しと赤とんぼが緑地に映えています。
会場正面には、漆黒の闇の中に浮かぶ書、左手には障子にうつる軽やかに揺れるすすきの穂。
書道界の芥川賞とされる第10回手島右卿(てしま ゆうけい)賞を受賞作品、「夜(2014年)墨、紙」。
作品に近づいて見ると、力強い筆質の中に墨のにじみ、ぼかしで表現している夜の憂いを感じます。
次のページでは、「秋」から「冬」のコーナーへと続きます。