荏柄天神社~樹齢900年のイチョウに出会う
源頼朝公墓から戻り、白幡神社角の十字路を、東へと進んでいきます。清泉小学校の敷地沿いに、静かな小道を歩いていきましょう。しばらく行くと左手に、ビャクシンの木が斜めに交差する鳥居があり、荏柄天神社の参道に出ます。11月下旬ごろなら、金色に輝くイチョウの巨木に圧倒されます。樹齢は、この神社の歴史と同じく約900年。鎌倉屈指の大きさです。
神社の伝えによると、平安時代の1104年、空が急に曇って雷鳴がとどろき、豪雨とともに天神さまの画像が、油をとるために育てていた、シソに似た荏(エゴマ)の草の畑の中へ降りたといいます。里の人はここに神社を建ててその画像を納めまつり、荏柄という名がついたといいことです。人々は、ここに神社を建て、イチョウの木を植えてご神木としました。
階段を登って、境内へ。鮮やかな朱塗りの社殿にお参りしましょう。荏柄天神社は、学問の神様・菅原道真公をまつる、日本三古天神の1つ。受験シーズンには、たくさんの学生さんたちが合格祈願に訪れる神社。ウメの花をあしらった可愛らしいお守りや、合格祈願の鉛筆などもあって、学生さんへのおみやげにおすすめ。1月下旬ごろ、いち早く咲く紅梅も美しいところです。
秋から冬の時期は、センリョウやマンリョウの赤い実も、鮮やかに目を引きます。千両・万両と書き、お正月の縁起物なんですよ。上向きに実をつけるのがセンリョウ、下向きがマンリョウです。
境内には、154人の漫画家がカッパを描いたパネルの並ぶ、カッパ筆塚があります。1つ1つ見ていくと、それぞれに表情豊かで楽しいカッパたちに出会えます。ドラえもんのカッパなど、探してみてくださいね。
<DATA>
■荏柄天神社
TEL:0467-25-1772
住所:鎌倉市二階堂74
アクセス:鎌倉駅から大塔宮行きバスに乗り、天神前バス停下車、徒歩3分。または鶴岡八幡宮より徒歩10分
ホームページ:http://www1.kamakuranet.ne.jp/egara/
荏柄天神社を鳥居まで戻り、その先の道を北に進んで鎌倉宮へ向かいましょう。「凛林」を目指し、瑞泉寺方面へ進みます。