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下落相場で本領発揮!ベア型ファンドの特徴と注意点

少ない手元資金でマーケットの何倍ものリターンを追求できるブル・ベア型の投資信託が人気です。しかし、このタイプは基準価額の値動きが荒く、極めてリスクが高いのが特徴です。今回は、下落相場で利益を出すことを目指すベア型を中心に解説します。

篠田 尚子

執筆者:篠田 尚子

投資信託ガイド

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相場判断を求められる数少ない投信

ブル・ベア型の投資信託は、先物やオプションといったデリバティブ取引を活用することで、レバレッジを効かせ、投資資金の何倍もの投資効果を追求します。1日の基準価額の変動幅が大きいため、相場判断を求められる数少ない投資信託でもあります。

ブル・ベア型の中で最も一般的なのは、日本株を対象としたものです。まずは日本株ブル型を例にとって、具体的なファンドの仕組みを見ていきます。

ベア型は株価が下がると利益が出る

日本株のブル型は、日経平均先物を買い建てることで、日々の基準価額の値動きが国内株式市場全体(実態的には日経平均株価)の値動きの数倍程度になるよう運用が行われます。つまり、株価が上昇すればファンドの基準価額も上昇し、反対に、株価が下落した場合は基準価額も下落します。

ベア型は、先物を売り建てることで、対象の指数とは反対の動きをファンドの基準価額に反映させます。相場に対して強気の見方をするものがブル(雄牛)型であるのに対し、ベア(熊)型は弱気の見方を意味します。つまり、前日比で株価が下落した時ほど、ファンドの基準価額は上昇します。相場の下落局面においてもリターンを得られるのがベア型最大の特徴と言えます。


株価の上昇局面におけるベア型ファンドの基準価額推移(イメージ)

株価の下落局面におけるベア型ファンドの基準価額推移(イメージ)



株価の上昇局面におけるベア型ファンドの基準価額推移(イメージ)

株価の上昇局面におけるベア型ファンドの基準価額推移(イメージ)



レバレッジ倍率に注意する

なお、上昇・下落の倍率はファンドによって異なり、2倍から3.7倍まで、レバレッジの大きさにはばらつきがあります。レバレッジの大きいファンドほど相場の上昇局面(ベア型の場合は下落局面)で大きなリターンを得られる一方、下落(上昇)局面では損失が大きくなります。

このように、少ない手元資金で高いリターンを追求できるというのはブル・ベア型の魅力ですが、明確な相場観を持っていないと、市場の動きが想定と異なった場合に損失が拡大するので注意が必要です。
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