和菓子と洋菓子……低カロリーな和菓子の方がヘルシー?

和菓子はヘルシーだといわれますが、本当でしょうか。健康にどのようなメリットがあるのか考えてみます。

和菓子はヘルシーだといわれますが、本当でしょうか。健康にどのようなメリットがあるのか考えてみます。

洋菓子の原材料には、牛乳・砂糖・生クリーム・バター・小麦粉が多く使われますが、これらのうち、牛乳・生クリーム・バターは脂分が多くカロリーも高いため、明らかにヘルシーではないと分かると思います。

一方で、和菓子にはバターや生クリームは原則として使われず、主な原材料は小豆・砂糖・小麦粉・米粉などです。いずれも脂分の少ないものなので、カロリーが低く、ヘルシーな印象がありますね。

具体的な数字で見てみましょう。洋菓子のカロリーは例えばショートケーキなら1コ300~400kcal、シュークリーム200~300kcal程度です。これに対して、和菓子は大福1コ150~250kcal、どら焼きは200~300kcal、みたらし団子は50~100kcal程度。

なるほど、確かに1つあたりのカロリーは和菓子のほうが少なめのようです。しかし、それでも身体に悪影響を与えやすいのがお菓子という存在。ではお菓子の役割とはなんでしょうか? 一緒に考えていきましょう。
 

そもそも「ヘルシー」とはどういう意味か

ここで改めて「ヘルシー」という言葉の意味を再確認します。英語では「Healthy」と表記しますが、意味は「健康的な」です。英語の意味のまま解釈するならば「このお菓子はヘルシーですね」と言った場合、「このお菓子は健康的ですね」という意味になります。

しかし、お菓子を健康にいいと思って、この言葉を発する人はほとんどいないでしょう。おそらく、巷では「ヘルシー」は「健康的な」という意味だけではなく、「低カロリー」といった意味でも使われているからでしょう。先の言葉も「和菓子は健康にいいですね」ではなく、「和菓子は低カロリーですね」という意味だとすれば、合点がいきます。

このように、ヘルシーという言葉は異なる2つの意味があるので、どちらの意味なのか前後の文脈から読み取る必要があります。そこで「低カロリー」と「健康的」の2つの視点から和菓子について考えてみます。
 

「和菓子は低カロリー」は本当だが、量には注意

和菓子はなかなか一個では止められないことが多いもの……。

和菓子はなかなか一個では止められないことが多いもの……。

先にお話したとおり、和菓子と洋菓子を比べると1コあたりのカロリーは総じて低いことが多いです。とはいえ、和菓子は1つ食べて食べるのをやめることはあまりなく、2つ3つと手が伸びてしまうことも多いと思います。

仮に大福を小さいから大丈夫と過信して2つ食べたとすれば、300kcal以上。洋菓子とあまり変わらなくなってしまいます。低カロリーという視点で言えば、1つでやめられれば低い可能性がある、という程度に考えるのがいいように思います。
 

「和菓子は健康的」とは言えない……糖質が多く、栄養素バランスにも偏り

次に健康的という視点です。健康的な食事というと、糖質(炭水化物)・たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラル等がバランスよく含まれている食事が健康によい食事といえます。和菓子は、米・小麦・葛などの粉、砂糖、小豆が主な原材料です。

これらに含まれる栄養素は、若干のたんぱく質、ビタミン、食物繊維も入っていますが、糖質(炭水化物)がほとんどです。小豆は食物繊維が豊富で健康的なイメージがありまが、小豆を原料に作られるあんこには砂糖が加えられているため、たくさん食べると糖質を摂り過ぎることに。

糖質はそれぞれの栄養素の中で唯一、血糖値を上昇させる栄養素だといわれています。そのため、和菓子を食べた後は血糖値が急上昇している可能性があります。現在、糖尿病と言われていない人でも、血糖値の急上昇は好ましくありません。

メタボリックシンドロームや生活習慣病対策という面から言っても、和菓子が健康的な食品かと問われたら、決して健康的だとは言えないとお答えするよりありません。
 

お菓子・おやつの役割は「心の栄養」……完全に断つのではなく上手に楽しむべき

お菓子の大事な役割は、心の栄養。どうせ食べるなら楽しむことを意識したいですね

お菓子の大事な役割は、心の栄養。どうせ食べるなら楽しむことを意識したいですね

では、低カロリーでも健康的でもないようなお菓子を食べるのは一切やめるべきなのでしょうか? 実は和菓子に限らず、お菓子には大事な役割があります。それは食べた人の気持ちをリラックスさせることです。

お菓子の見た目の美しさも、甘味を中心としたその美味しさも、身体の栄養というよりは「心の栄養」になるのです。そして、おやつやお茶の時間に仲間同士でお菓子を囲めば、心がリラックスした者同士、楽しい話が弾むというものです。

また、甘味は頭をリフレッシュする機能もあります。仕事で煮詰まってしまったときなど、甘いものが疲労回復に効果を発揮します。大人がお菓子を食べる理由は、こういったところにあります。

小さい子供さんにとっては、お菓子というよりも「間食」というほうが現実に即しているようにも思いますが、3食の食事だけでは必要な栄養素を摂りきれないため、栄養補給の一環としておやつを食べさせます。

ただし、この場合はあくまで栄養補給の一環なので、お菓子よりも小さめのおにぎりや果物等を食べさせるようにするほうがよいことは言うまでもありません。身体も心も健康でいられるよう、上手にお菓子を食べたいものですね。
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