炊飯器・炊飯ジャー/炊飯器お試しレポート

BALMUDAの炊飯器、個性と実力は両立するのか?(3ページ目)

発売前から大きな話題になっているバルミューダの炊飯器。果たしてトースターのように大ヒットするのでしょうか?ガイドも実機を借りてみました。2週間の自宅使用で感じた率直な感想を、お届けします。購入の参考にしてください。

執筆者:戸井田 園子


シンプル構造のため、お手入れも取り扱いも簡単

BALMUDA The Gohan

裏フタは引っ張れば簡単に取り外せるなど、お手入れは楽

毎日使うモノなので、お手入れも気になるポイントです。そもそも構造自体がシンプルなので、パーツは限りなく少なくなっています。裏フタもひっぱるだけで簡単に取れますし、蒸気を回収するカートリッジ部分も、裏フタと一体化しているので着脱の手間がありません。釜こそ2つありますが、いずれも小さくかつ薄くて軽いため、取り回しはとても楽。全般的に、手入れの手間はかからないと言えるでしょう。


 
BALMUDA The Gohan

しゃもじで飯切りをしようとすると、内釜がくるくると回ってしまうことも…

余談ですが、飯切りをしようとすると、二重釜のため内釜がくるくる回ってしまいました。炊きたては外釜も内釜も当然熱いので、ごはんがよそりにくいことがあります。次のモデルでは、釜がカチッと固定される仕様になるとイイな、と思いました。

 


バルミューダが目指す「ごはん」をしっかり理解した上で、購入を!

BALMUDA The Gohan

バルミューダりサイトにもあるように、卵との相性は抜群!

バルミューダが目指した「ごはん」は、同社サイトにも書いてある通り「おかずを美味しくするごはん」でした。確かに、カレーや卵掛けご飯は、美味しいと思います。また、自然な炊き方で米自体の味を忠実に引き出しているため、米の銘柄・季節などによりご飯の味が変わり、四季折々の味を楽しめそうです。しかし「美味しい白米を食べたい!」「ごはんの旨さを堪能したい!」という人には、物足りないかもしれません。圧力釜のふっくらした炊き上がりとは真逆のごはんと想像してもらうのが、一番イメージしやすいと思います。

「3合炊き・保温なし」「蒸し炊き」など、今までにないコンセプトで思い切った製品ではあります。バルミューダらしく、すっきりシンプルなデザインも人気になるでしょう。一方価格については、4万円台とバカ高い訳ではありませんが「マイコン炊飯器・保温なし」というスペックに対しては、割高感は否めません。

それでも、バルミューダというブランド力とはっきりとした個性で、一定の支持を集める気がします。しかし炊飯器市場は、大手メーカーが長い年月技術を磨き続け、本気で勝負をしている激戦区。進化が止まっていたトースターの時とは事情が異なると思います。バルミューダの新しい提案がどこまで食い込めるのか、市場の評価が楽しみです。


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