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『ヴィンセントが教えてくれたこと』と子役映画特集(4ページ目)

新作映画『ヴィンセントが教えてくれたこと』『ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声』は、それぞれビル・マーレイ、ダスティン・ホフマンという名優が出演していますが、彼らに負けないほど子役が素晴らしいのですよ!そこで、この2作品をトップに過去の子役が活躍する映画をご紹介! 懐かしい映画を中心に集めてみました。

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

映画ガイド

演技派の子供たち:男女混合編

『小さな恋のメロディ』(1971年度作品)
ダニエル(マーク・レスター)はメロディ(トレーシー・ハイド)に一目惚れ。トレーシーもダニエルを意識し始め、両想いに。二人は「結婚宣言」をするのですが、周囲の大人たちに反対され……という甘酸っぱさ120%の初恋映画。

ダニエルとメロディに、ダニエルの親友トム(ジャック・ワイルド)が加わり、このトリオが素晴らしいです。特に女の子のようにかわいいマーク・レスターと不良少年ジャック・ワイルドはタイプ的に正反対だからこそ、お互いを輝かせているのかも。両想いとか、まだ子供なのに結婚とか、何もかもが夢のような可愛さです。

ただ3人とも、本作以降のキャリアは寂しく、マークは20代後半で引退宣言。トレーシーは勉学のために休業し、80年代からテレビドラマに数作出演。ジャックは3人の中では一番長くショービジネス界で活躍していたけど、口腔癌に倒れ53歳で亡くなりました。
『小さな恋のメロディ』で3人の美少年&美少女の輝きを堪能してください。

監督:ワリス・フセイン 出演:マーク・レスター、ジャック・ワイルド、トレイシー・ハイド



『がんばれ!ベアーズ』(1976年度作品)
元野球選手がダメダメ少年野球チーム“ベアーズ”の監督を任され、問題児だらけのチームが強くなっていく姿を描いたスポーツ映画。

ダメチームがバカにされ「見返してやる」と頑張るスポーツ映画はたくさんありますが、この『がんばれベアーズ』が、その元祖かもしれません。『ペーパームーン』のテイタム・オニールが強肩ピッチャー、不良少年を演じたジャッキー・アール・ヘイリーが野球センス抜群の強打者。この映画の注目子役はこの二人ですね。監督役のウォルター・マッソーがまた良くて、説得力のある芝居で、子供たちの魅力を引き出してくれています。

ジャッキーは、この後も『がんばれベアーズ』のシリーズに出演しましたが、やがて姿を見せなくなり……と思ったら、2006年『リトル・チルドレン』で性犯罪者役を怪演してアカデミー賞助演男優賞候補に。45歳にして見事カムバックを果たしました。

監督: マイケル・リッチー 出演:ウォルター・マッソー、テイタム・オニール、ヴィク・モロー、ジャッキー・アール・ヘイリー



『E.T.』(1982年度作品) エリオット(ヘンリー・トーマス)の家に入り込んだ宇宙人は、彼に「E.T.」と名付けてもらい匿ってもらいます。そして二人の間に友情が生まれる……というスティーヴン・スピルバーグの傑作ファンタジー。

世界中で爆発的なヒットを記録したこの映画。主役のヘンリー・トーマス少年と宇宙人が大親友になっていくプロセスがユーモアと愛に溢れていてよいのです。それゆえに別れは感動的で多くの人の涙腺を決壊させました! ドリュー・バリモアはヘンリーの妹役。茶目っ気たっぷりの可愛さです。

ヘンリーは地道に役者活動を続けて、渋い演技派に。ドリューは酒とドラッグに溺れる日々を克服し、プロデューサー、映画監督、女優として活躍中。子役→ドン底→スター復帰という波乱万丈な女優人生はアッパレですね。

監督:スティーヴン・スピルバーグ 出演:ディー・ウォーレス、ヘンリー・トーマス、ロバート・マクノートン、ドリュー・バリモア
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