1940年創業、伝統の味についた値段はなんと3.6億円!
カフェのような雰囲気のおしゃれな店内
これが3.6億円の価値あるロースト!
話題の主は、伝統的な炭火で作られている広州スタイルのロースト。シンガポールの建国1965年からさかのぼること25年、1940年から変わらず受け継がれてきた、11種のハーブとスパイスを使ったと言う秘伝のレシピについた値段です。
もともとはいわゆる町の食堂のようなたたずまいの、庶民に愛されてきた店。父の後をついでずっと店を切り盛りしていたご主人のハイさんと、奥さんのベティーさんが高齢化し、後継者がいないために、レシピと店舗を売り出しました。ここまでは、よくある話ですが、購入された価格はなんと、400万シンガポールドル(約3億6000万円)! 世界のメディアでも話題を呼びました。
レシピのみの価格は200万シンガポールドル(約1億8000万円)で、一皿数ドルのローストが、と思うと、驚くべき価格ですが、高い値段は、それだけシンガポールの人たちに愛された来た証でもあります。
味が落ちてしまっているのでは? という心配の声が上がりそうなところですが、ハイさんが、定期的に味のチェックに訪れ、クオリティーを保っているのだそう。
一人でもふらりと立ち寄れる雰囲気
店舗は明るく、モダンなカフェのような雰囲気。新しく生まれ変わるにあたって、スープや様々なサイドディッシュもそろっています。しかし、ここに来たら外せないのは、高値で売られたオリジナルレシピのローストダック、ダークチャーシュー、ローストポークの3点。単品で頼むと2~3人前(16シンガポールドル)でど~んと出てきます。お勧めは盛り合わせにご飯または麺がついたセット。シグネチャーの3点が少しずつ入って、10.8シンガポールドルとお手ごろ価格です。
シンガポール人がこよなく愛する味を試食
オールスターそろい踏み?! の一皿
クリスピーな皮のローストポークはビールにも合いそう
やって来た三種盛り合わせはしっかりとボリュームがあり、物価高のシンガポール、かつ中心部の大規模なモール内のお店としては、かなりコストパフォーマンスが良いほう。まずは、一番上のローストダックを。皮の部分がとても薄くて、繊細なカリカリ加減。そして、その下の肉がとてもしっとりしていて、なめらかな肉質を楽しめます。その下の段は、濃い色合いが特徴のダークチャーシュー。炭火で焼き上げたチャーシューは、スモークの香ばしさと、端の部分のかりっとキャラメリゼされた香りがあいまって、独特の深い味わいをかもし出しています。一番下の段のローストポークは、カリカリの皮が絶品。程よく脂ののった肉の柔らかさと皮の対比、ちょっと強めの塩気がご飯に合います。ちなみに、ご飯は日本人の感覚からすると少し固め。個人的にはありでしたが、固いご飯が苦手な方は、麺にされることをお勧めします。チリソースも、干しえびの香りが生きたうまみあふれるもの。ご飯にかかったダークソイ(甘い中国醤油)の味と、いいバランスでした。
チャーシューなど焼き物三種は、持ち帰りも出来るので、ちょっとしたおつまみとして自宅用に、また、話題性もあるので、持ち寄りパーティの一品としても便利ですよ!
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■Kay Lee Roast Meat Joint
営業時間:ランチ 11:00~15:00、ディナー17:00~22:00(平日、週末と祝日は通し営業)
住所: 3 Temasek Boulevard, #02-609,Suntec City Mall,
Singapore 038983
TEL:+65 6594 2202
アクセス:MRTプロムナード駅徒歩5分ほど